「米のとぎ汁乳酸菌」といういのは311で放射能が問題になったとき故・飯山一郎氏が提唱して大ヒットした乳酸菌の自家製法(民間療法)である。米粒に付着している発酵菌を飯山氏は「乳酸菌グループ」と呼ぶが、マクロファージと呼ばれる血球の母細胞(他のあらゆる血球に変化する、乳酸菌もまたマクロファージ)は放射能をバリバリ食べてくれるという。
具体的には「自家製の米のとぎ汁乳酸菌をスプレーして肺に吸い込んで痰で吐き出す」・・・という手法で、当時は物議をかもしたが、米のとぎ汁から簡単に作れる乳酸発酵液を様々に利用するのは面白いし(実際、江戸時代の人たちは盛んに活用していた)、僕は直感的にこれは正しいな・・・と思ったのでブログでも紹介したことがある。
しかし当時は群馬から高松へ、引っ越しのごたごたの上にyuiさんのご実家に居候の身だったので自分では思うように実践できなかった。民間療法についてはともかく、この乳酸菌を使った自家製ヨーグルトを、かなりの人が手作りしているのは知っていた。
いま、Gomyo倶楽部の棚田でできた力のある自然農のお米があるのだし、先日すごくいい豆腐屋さんをみつけて新鮮な豆乳も入手できる。あとは湧水があればいいのだけど、まあ浄水器経由の水道水でやってみたらいい感じで乳酸菌水はできた。
今日はそれで「豆乳ヨーグルト」を作ってみようと朝仕込んでみた。豆乳に対して1割の米のとぎ汁乳酸菌、それに小さじ1ほどのニホンミツバチの蜜を入れてかき回し、常温で夜まで放置。
結果、ちょっと柔らかいけど夜にはヨーグルト状になっていた。おそるおそる食べてみる。けっこう美味しい。米のとぎ汁乳酸菌は「赤ちゃんが飲んだおっぱいを吐いた時のような酸っぱいにおい」と形容した人がいるけど、その匂いも消えて新しい物質に昇華している感がある。なんというか、すごくパワフルな味だ。そりゃそうだろう、生命があるのだから。もぎたての山菜のようなものなのだ。
気がついたら、夢中になって一気に平らげてしまっていた(笑)。米のとぎ汁乳酸菌は成功すればpH3~4くらいの酸性なので飲んでみるとレモン水くらい酸っぱい。なので雑菌の心配はない。ただし発酵が失敗することもあるので腐敗臭がしたら捨てたほうがよいとのことだ。
スプレーボトルに入れて使うと掃除や風呂場などでも活用できるし、杉のフローリングにも親和性があるような気がする。ちょっと味や臭いが不安になってきたら植木の周囲や畑にまいてしまえばいい。無農薬米、ミネラル豊富な黒砂糖と自然塩、カルキを抜いた水(できれば湧水)があればほぼ成功はまちがいないらしい。
というわけで、今後もとぎ汁が出るたびにやってみようと思っている。
さて、ニジマスの幽庵漬けだが、なぜ幽庵をやってみることにしたかというと、かなり昔の話だが、日光の中禅寺湖でムーチングで釣ったサクラマスを幽庵漬けで焼いて食べてみたことがあるのだが、超絶に美味だった記憶があるのだ。
中禅寺湖はヒメマスが美味で有名だが、あまり大きくならない。比べてサクラマス(ホンマス)は5〜60㎝にも成長する。ご存知の通り中禅寺湖は「華厳の滝」で断絶された湖水域なので実際にはヤマメの降海型であるサクラマスは生息しないのだが、もともと琵琶湖のビワマスを放流したものがルーツらしい。
ちょうど徳島の柚子を入手したばかりだった。ピチットで十分臭みを抜いたニジマスの切り身を、薄口醤油・みりん・酒を1:1:1の同割りに漬け込む。
さてどんな味になるかな・・・。