薪火と遊ぶワークショップ@琵琶湖”hachiyado339″


前夜は講座終了後の矢野さんと守山付近で11時過ぎまで打ち合わせし、湖西のワークショップ会場である大津市の八屋戸へなんとか同じ日付に着いた。主宰の至さんらにスライドをざっと見てもらい、ワークショップの流れを確認した。ちょっとだけ日本酒で乾杯して、古民家の和室に泊めてもらった。

翌朝、茶粥の朝食をお野菜や琵琶湖のコアユの甘露煮などといただく。水がいいせいもあるのか、これがすばらしく美味しかった。

急ごしらえのワークショップだったが、スタッフを含め20人以上集まり(昨年の奥永源寺・焚き火暮らしキャンプのときのメンバーも多数参加♬)、子供たちも多くて賑やかな会になった。今日は平日なのだがコロナ騒動のため学校が休校なのであった。

主催者である至さんの司会でワークショップ開始。まずは僕の紹介とスライドから。

自己紹介的な30枚のスライドと、最後に囲炉裏暖炉の動画を見てもらい、その後外へ。

あいにくの雨で軒下のスペースは20人には狭かったが、なんとかケガのないように気を配りながら始める。一斗缶を用意してもらったのでそれでまず焚き火台を作る。下がコンクリートのたたきなので、ススで汚さない配慮から。それに、手作りで焚き火台ができていくのを見るのも子供たちには刺激的だろう。

作り方は一斗缶をカットして、小枝で三つ脚をつける。最後に正面をV字にカットして焚き口を作る。こうして1カ所開くだけで燃え方がちがってくる。

火吹き竹はアトリエから大小2種を持ってきた。子供たちが焚き火に夢中になっているあいだ・・・

薪割り道具を紹介し、使い方を実演してみる。このうちヨコオノは鍛冶屋に特注した道具であり、いまだこの道具を知っているという人に出会ったことがない。「ヨコオノ(横斧)」という名称も、僕が自分でつけたものである。しかし、これは炊事に使う「小割り薪」を作るときものすごい威力を発揮する。

横斧の柄を作る、横斧でスギを割る

そしてやはり極め付けはこちら。丸太のクサビ割りである。スギ・ヒノキの長材はクサビで簡単に半割りすることができる。こんな長い丸太が半割りに?・・・誰しも驚く瞬間である。

割れたら厚板を作ってみる。カマボコ側の方は節があるので一気に割ることはできない。そこでノコ目を入れて小刻みに割っていくのである。

あるいはチョウナという道具を使ってもいい。

ここで薪の炎が燃え尽きて、熾炭(おきずみ)に変わったところで焼き物をする。網の上に厚揚げを載せて焼くのだ。薪が熾炭に変わる前、薪にまだ炎が立っている状態で焼くと、材料が黒く煤(すす)けてしまう。また、炎が消えたとしても煙がもくもく上がるので、材料が煙臭くなってしまう。

完全に熾炭に変わると、炭火焼きに切り替えることができるのである。「薪が熾炭に変わることで、調理法を変えることができる」。このワークショップで一番学んでほしかったのはここである。

至さんのパートナー、リンダさんが、こんがり焼けてタレのついた厚揚げをピタパンの中に野菜とともに挟んでいく。

野菜はすべて自家製(頂き物もあり)で無農薬のものだ。

それを各自チョイスしてピタパンサンドを作る。これにたっぷりのレンズ豆のスープがついた。時計ストーブで炊いた玄米も美味しかった。食パンやおにぎりを持参した人には炭火で焼いて味わってもらった。

食事のあとは自己紹介。子供たちがマイクを作ってアドリブで司会進行してくれる。いやすごいな、琵琶湖のこどもたち(笑)。

ぐるりと全員回って、最後に僕にご指名が・・・。って最初のスライドで僕の自己紹介は済んでいるのだが・・・・。

というわけで、なんだか雰囲気的にギターを取り出すことになってしまい、自作の紙芝居テーマソング「むささびタマリン」を歌うことに。う〜む、しかし60歳を過ぎてタマリン歌わされるとは〜(笑)。

一息入れて午後からの講義は薪と炭の燃やし方について。ホワイトボードを用意してもらったのでイラストを描きながら解説。

矢野さんの多角形に薪を組む燃やし方も解説した。

実践編は火鉢を使って熾炭に火を起こしてみる。炭は上から火をつけるとうまくいく。というと、これまた皆が驚く。おやつにチョコの入った自家製パンが出てきたので、それを皆で炭火で焼いてみることに。

100円ショップで買った銅線と真鍮の針金で自作した2つの焼き網を持ってきた。

この焼き網も「カワイイ💕」と評判だった。

その後、雨は上がり終了時間まで自由に再び焚き火にトライする子供たち。僕は部屋で参加者の質疑に答える。薪火暮らしが大好きでも、現代社会では疑問や悩みはいろいろある。少しでも薪火ライフのお役に立てたらうれしい。

今後のワークショップはこちらの古民家の改装にあわせ、「囲炉裏暖炉」の組み込み設計・制作するまでシリーズで行われる予定です。引き続き、ご参加くださいませ。

木ノ実・ナッツがたっぷり使われたケーキをいただいて、スタッフの皆に見送られ琵琶湖を後にする。長く充実した4日間だった。お施主さんとスタッフの皆さんお疲れ様、ありがとうございました!!


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