千葉県市原市【米沢の森】にて(その2)


2日目、午前中は古民家周りの仕上げ。建物が大きく敷地も広いだけに時間がかかる。本命は「米沢の森」、参加者もそちらの里山整備が気になって仕方がないようだった。午後からようやく「米沢の森」の入り口へ。

ここもひどいぬかるみで、重機も作業者も泥との格闘・・・という格好になった。

グーグルマップの航空写真で千葉県を見ると、その宅地開発とゴルフ場の多さに驚く。ここ米沢の森の北側にも「市原ゴルフクラブ」「千葉新日本ゴルフ倶楽部」をはじめとして4つ5つののゴルフ場がひしめき合っており、その合間を縫うように走る幹線道路は「うぐいすライン」と名付けられているが、付近には大型太陽光発電(メガソーラー)のパネルがいくつか確認できる。

市原市は養老川に沿うように広がっており、小湊鉄道というローカル線を走らせているが、東京湾に面した埋立地は一大工業地帯であり、製造品出荷額全国第2位の日本を代表する工業都市でもある(ちなみに、ゴルフ場の数は日本最多だそうだ)。

しかし、里山側も負けてはいない。成田、羽田などの国際空港から約1時間程度で来れることから、市は『世界に一番近い「SATOYAMA」』などというリーディングプロジェクトを掲げており、小湊鉄道は「トロッコ列車で里山を満喫しよう」とSLをモチーフにしたクリーンディーゼルの列車を走らせ、駅周辺のアスファルトを剥がして森に作り変える「逆開発」と呼ぶ活動までしているのだ。

逆開発~アスファルトの駅前を森に戻す(『日経ビジネス』2017.6.1)

大地の再生〜流域という概念を当てはめるに、生態学的にも社会学的にも非常に明快な、またとない地勢を持った地域であると言えよう。千葉の里山もまた「大地の再生」を求めている・・・もはや希望はこれしかないのだから。

というわけで、作業後に千葉の今後の展開を矢野さんと熱く語り合ったのだが、ライセンスマニュアルのイラストの打ち合わせが伸びてしまい、結局また同じ宿に泊まって翌朝の飛行機で帰ることになってしまった。

※技術レポートは「大地の再生HP>活動事例レポ」に掲載しています。


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