大地の再生@横須賀市秋谷/急傾斜地に道をつける1.


12:50、秋谷の現場到着。海岸からカーブと坂で上がったここは丘の頂上で展望は抜群。周辺の多くは別荘地のようで、凝った形の建物が多くある。

施主のKさん夫妻はこの土地の上部に新築の家を建てる予定なのだが、一般にこのような急傾斜地では清水の舞台のような「懸崖造(けがいづくり)」になるか、RCのガチガチの造りになることが多い。すると、緑としての斜面の利用がほとんどできない。そして植栽された木はうまく育たない。実際に周囲の木はみんな苦しそうな表情をしている。

矢野さんの出したプランは頂上にレベルを1m下げた基礎を作り、下の車道から建物までをZ型の歩道で結ぶというもの。道路ぎわには厚みが20cmほどのコンクリート擁壁があるのだが、そこは大きめの「通気・通水穴」を人工的に抜いて、斜面全体の大地の再生を確保する。すると、そこに植栽や畑地を点在させることができる。

なにもコンクリート擁壁に穴を開けずとも・・・と思うが、植栽木の根の発達は空気通しを確保しながら斜面を崩壊から守るという重要な役割をする。そのためにも土中の通気・通水の確保が必要なのである。そして、このような急傾斜地では自然の重力や風によってその動きは優位に働く。

この敷地はいちど小さな懸崖造りの別荘が建てられたことがあり、斜面中腹の片側に基礎コンクリートが残っている。が、その反対側は表土がまだ良好で、三浦半島らしい植生が残っているようだった。

ツワブキ
ドクダミ
アシタバ
マムシグサ

一般参加者も来ている。現場のチーフIさんから説明を受けて作業開始。

上部では土地の裏側に出ていた伐採木の枝葉を、運び出して有機資材にしつらえる。

リレーで運んでカットして運びやすいように梱包。

下部では道路から小型重機を入れて道作りが始まる。一般に傾斜地での作業道づくりでは残土が出ないように、切土と盛土の量が同じになるようにすることで切り土の高さを抑えられる。そのためには谷側の盛土のベースとなる床掘りから始めるのだが、矢野さんは先に杭打ちで丸太の棚を作り、そこに切土を落として圧着させていく。

既存の植栽(切り株からの萌芽がけっこうある)は生かしていくが、ルート取りが重要なので、支障木となれば移植してしまう。

あくまでも歩道なので、小型重機が動ける幅で作ればよいのだが、それでもぎりぎりの幅にしたい。まずは排土板のサイドを曲げて長さを詰め、作業しやすくする。

資材をリレーで降ろす。

棚のキワにはその伐採枝葉と炭が入れられる。これで初期の土の抜けが抑えられる。

掘り始めるとやはり深土はグライ化しており、表土はパサパサで粘性がないため杭と丸太棚が2重に作られることに。杭は小型のスギ丸太の焼き杭、棚の丸太は皮付きのままのヒノキ材、両者の緊結は番線による縛りだけである。

(続く)


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