小豆島で放牧しながら豚を飼っている人がいる・・・という情報を聞きつけたN先生が、その豚肉を入手したというので分けてもらった。それを届けてもらう本日、漁師のM君からもらった魚もあるというので、おすそ分けが来たのである。ブツは小鯛とウマヅラハギとニベであった。
ニベは、関東ではイシモチと呼んで、投げ釣り(夜釣り)の対象魚である。さてどう料理しようかな? とりあえず鱗を取ってエラとわたを抜いて・・・ニベはブイヤベースにも合う魚だが、ちょっと時間がないので中華風に清蒸(チンジョン)にする。
皿にネギの青いところを敷いて、軽く塩をふって切れ目を入れたニベを置き、ショウガのスライスをのせ、酒をふってから強火で蒸していく。
蒸しあがると皿にスープが出るので、それを別鍋にとって、醤油とオイスターソース、酒を加えて・・・
いちど沸騰させ、酒を煮切る。
スタッフからニコ生で京都の大報恩寺の仏像ネタをやっているというのを教えてもらい、iPadでそのライブを見聞きしながらの調理♬。いま、あの仏像群は東京で展示されているらしい。懐かしいなぁ、亡くなる前のyuiさんとこれを京都で見たことがあるんだ。
さて蒸しあがったニベを今しがた作ったタレに浸して(青ネギは取る)、白髪ネギをたっぷりのせる。あとカイワレも。
そこに煙が出るまでアツアツに熱したゴマ油をジャ〜〜〜ッとかける。
これが清蒸(チンジョン)なのだ。作家の開高健が「ハタの清蒸」をとびきり絶賛してエッセイに書いていたのを思い出す。清蒸には白身魚が適しているのだが、中でも中国人は「マナガツオ、ハタ、イシモチ」を好むという。ただし、獲れたての鮮魚でないと美味しくできないのは言うまでもない。
もちろん獲れたてのニベ(イシモチ)はすこぶる旨いものだった。高校から大学の頃に耽溺した開高健の小説やエッセイを、もういちど読み返したくなったわw。