大地の再生講座・岩手@ルーデンス農場3/岩手山と結(ゆい)


翌朝、「焼走溶岩流」を通りながら西根インターのコンビニまで出て朝食を。途中、ここの紅葉がきれいだったらさぞかし・・・という場所や、観光用に直線化してものすごい切土をやらかしている場所などを呆れ果てて通過しながら、

「いったい縄文時代にはどれほど綺麗な場所だったことか・・・」と矢野さんと感嘆しながら、ルーデンス農場へ。

農場からの朝の岩手山はまた格別にすばらしい。リアルタイムでツイッターに写真をあげたところ、リツイートや「いいね」が続々と来る。

結局、昨夜の矢野さんは農場にたどり着けず、煙突は塞げなかったので伏せ焼のドームが陥没していた(炭の歩留まりはかなり悪いと思われる)。さらに消火用のポンプの不具合があり、窯出しは見送られた。

その間に、参加者の自己紹介と、昨日までの感想発表をすることになった。

取材者としての私は、この車座の独白をいつも興味深く拝聴している。

Yさんが農場主の梶本さんにインタビューを始めたので、私も質問を入れながら聴かせてもらった。この農地は最初は牧場だったが、いまは採草地として使っており、現在はキャンプ場が梶本さんの心のメインになっているようだった。

「自然に生かされている」と思える「人が元気になれる場所」をと、農場キャンプと題して数年前からイベントを始めて、今ではちょっとした夏の名物となっているらしい。

矢野さんが黙々と重機を動かし、スタッフが「結」をリードする。

この広い農場を本気で再生しようとするなら、跳ね返されるほどのエネルギーを受け止めねばならない。今日はどのくらいの「水」と「風」のエネルギーを送ることができるのか? それを見極めて作業を配分すること。

作業の中から生(なま)の原理をつかみ、それを机上で理論構築していく。それが普通なのに、現代は机上の学びが先にあり、現場がその「確認作業の場」になってしまっている!

群れていると危険を回避できる。火はいきなり大きな枝には点かない、小さな枝が集まると炎がは大きくなる・・・。

小池の流れをつないだ作業を確認して、取材を終えることにした。

最後にネコに挨拶。

盛岡周辺も車窓から見るに古い建物がほとんど消えた。でも東北の人と風土は変わらない。

また来よう。

『現代農業』連載・取材/アーカイブ


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