わりと近所にあるうどんの有名店「はりや」。かなり前だが一度食べに行ったことがあり、その量と旨さは確認済みであった。が、それなりに値段が高いのと、毎度行列がすごいのである。その後、ひとりで何度か行こうとしたのだが、そのたびに駐車場が満車、そして店の前に長蛇の列で諦めた。でも、今日は意を決して・・・。
外の並びが進んでようやく店内へ。しかし、ここにも長蛇の列がずらり。並び順も決まっていて、ドアの前で立っていると、「最後尾の人こっち!」と諭される。店内はカウンターのみ。オープンキッチンでマスターをはじめ揚げ手の手際などが間近で見れる。
まず驚くのは店内の清潔さ。そして本物の素材感。壁と天井は無垢の杉板で統一され、カウンターは一枚板。奥に掛けられた手彫りの看板の完成度まですばらしい。厨房のあらゆる場所がピカピカ。ステンレスの冷蔵庫の扉にまでシミひとつない。そして、器はすべて砥部焼。なにしろ薬味入れから水をくむコップまで砥部茶碗なのだ。
ほとんどの人が「かしわざる」か「いか天ざる」(どちらも750円)を注文する。かしわざるというのは鶏の天ぷらがついたざるうどんである。ガッツリ系の若者は大方かしわでいくようだ(ふつうのエビ・野菜合い盛りの「天ざるうどん」もある)。私は前回と同じく「いか天ざる」それも大で。大は2玉がいちどに盛られるのが普通だが、茹でのインターバルの関係で、2回に分けてひと玉ずつ出される場合がある(今回はそれだった)。
ここでは天ぷらは揚げたて、麺は茹でたてを食べることができる。いか天の旨さは驚くべきもので、セルフうどん店のげそ天とは次元がちがう。しかも「スルメイカ不漁で今年は大変だったのでは?」心配するほどの量。
うどんがまた素晴らしい。太めの「ぐにぐに」としたやわらかいけど噛みごたえもあるうどんなのだ。写真は一玉目。それがちょうど食べ終わる頃、2玉目が砥部焼の器に盛られて届く。
めんつゆは以前「甘すぎるな・・」と思ったが、今回はくどい甘さを感じなかった。隣のガテン系の兄さんは「いか天ざる」といっしょに「かしわ別盛り」を注文している。
揚げ物の合い盛りがあればいいのだが・・・。次回はかしわざるを味わってみようか。しかし、11:45に並び始めて、食べ終えるまでに1時間はゆうにかかった。結局、茹で置きしないのでセルフ店のように進まないのである。
まあ、清潔かつ劇場のような店内と、ふと挟まれるマスターの愛嬌ある喋りで、時間は過ぎていき飽きないのだが(笑)。