今回の屋久島取材は事情があってSNSで一般公開できないので前後の遊びの部分や私の取材方法などを書いておこう。
22日フェリーでの夕景がすばらしかったことは書いたが、翌23日朝の景色もまたすばらしかった。屋久島の全貌が船から見れたのは初めてである
矢野さんたちを空港へ迎えにいくまでの時間、島を周遊して花とチョウを撮影した。島の夏は濃い・・・。あたりまえのようにハイビスカスが咲き、そこにモンキチョウ、ナガサキアゲハ、ツマベニチョウなどが乱舞している。
今回の取材のある日は、朝4時に起きて6時から登山スタート。登山口に戻った頃には暗くなりかけて、それから小野間温泉へ入りに行き、アペルイで夕食をとったのが22時近く。それから検証と明日の打ち合わせが24時近くまで。大地の再生の取材はこのようにハードで、日記を書く時間はほとんど取れない(せっかパソコンを新調したというのに!)。
私の取材法は小さなメモ帳に重要なことを図化したり、矢野さんの言葉の断片を書き留めたりするやり方で、録音はほとんど取らない。録音すると安心してしまうのがよくないのだ。それに、録音を聞き直して言葉をとりだすのは非常に時間を食う。そんなペースでは仕事にならない。そのかわり写真はかなりの枚数を撮る。そのメモとイラスト、写真を元に、レポートを書いていく。
26日の予備日、友人宅の庭先にキャンプさせてもらい、海と川に潜って遊んできた。私にとって初の屋久島シュノーケリングだ。
テトラポットにこんな立派なサンゴがついていて驚いた。また魚も豊富で、熱帯系の魚がたくさん泳いでいる。
水中メガネ、シュノーケル、フィンはお借りしたのだが、ド近眼なのでメガネを外すとぼんやりな視界になり、しかも口髭のせいかマスクから水漏れがして難儀した(笑)。次回はマイ水中メガネでしっかり見届けたい。
夏の屋久島は果物が豊富だ。マンゴーやパパイヤがすばらしく美味しい!
そしてこの川のスケール・・・。両岸に道もガードレールもコンクリートも電線も見えない、森だけがある渓谷。これが、海からわずか遡った所なのだ。しかも、南国だから水が冷たすぎない。
オリンパスのTG-5が水中撮影に大活躍。
皆で持ち寄りで、岩の上で昼食。
新住人の皆は、川をシャワー替わりに使っているらしい。夜は海川でいっしょに遊んだ仲間とバーベキュー。今回もぬか床持参で来たので右下の皿で僕も参加。
屋久島の新住人は「僕の本を持っている」率がきわめて高いので話が合わないわけがない。ひいては「オオウチさんいつ屋久島に引っ越すの?」などという話も出る。オイオイw。
ヤクシカの肉を焼いて食べる。塊の冷凍保存肉を解凍しながら下味をつけたもの。これが・・・めちゃウマなのである!
〆にイシダイ(?)の頭の吸い物。いや、これまた素晴らしかった。
皆にお土産をいろいろ頂いた。私ががシャコ貝を取り損ねた(道具の柄が折れた!)のを気遣ってNさんがシャコ貝の貝殻をプレゼントしてくれたのは嬉しかった。
冷静になって思い返してみると、サンゴも川も泥アクがついているような気がするのだった。今の屋久島の海には海藻が極端に少ないという。だから貝も育たない。
翌朝、テントを早起きしてスギの人工林がないか周囲を散策してみる。あった! この森と素材のために、そして島全体の再生のために、私に何ができるだろうか。
途中、海辺でいただいた野生の果実も見つけた。しゃりしゃりとした食感で初めて食べる味。
絶望の淵からようやく立ち直りかけたとき、突然「大地の再生」と屋久島が現れた。こんな人生が用意されているとは、夢にも思わなかった・・・。
ありがとう屋久島。