23年ぶりの海外旅行・ヴェネツィア/13日目その3・ティツィアーノの霊廟


Googleのマイマップのヴェネツィアにはまだまだ多数の見るべき名所ポイントを載せており、中にはモダンアートを展示している美術館もプロットしてあるのだが、僕の足は古い教会に向かっていた。

船着場にこんな縞々ネジ模様のカラフルなポールが立っているが、ヴェネツィアにはゴンドラの組合がいくつもあり、その組合毎に このポール の色が違うらしい。

ちなみにゴンドラ乗船料金はなかなかの値段で、1艘(定員は5名)のレンタル料は昼間で30分80ユーロ(13,280円)くらいする。ゴンドラ漕ぎの事をゴンドリエーレと言い、なにしろ年収が1,000万円~1,500万円と高収入なので人気の職業だそう。

大運河「カナル・グランデ」に架かるもうひとつの有名橋「リアルト橋」を渡る。元は木製の跳ね橋であったが1557年に設計案を一般公募し(かのミケランジェロも参画したらしい)、橋の上にアーケードの商店並ぶほどの観光橋となった。

サンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂は島のほぼ中央にあるかなり大きな教会である。外観はレンガ造で地味であるが・・・

内陣は光窓と彫刻に満ちてすばらしい。

見どころはなんといってもこのティツィアーノの祭壇画『聖母被昇天』である。

そして同じくティツィアーノの『ペーザロの祭壇画』。

そしてティツィアーノの墓もここにある。

それぞれの彫刻の精度もすばらしい。とくにこの女性像に目が釘付けになる。ピエトロ・ザンドメネギ(Pietro Zandomeneghi)の銘がある。

その他、彫刻に埋め尽くされたいくつかの門や霊廟・・・。

教会の内部だけでなく、街の建物の外側そこかしこに彫刻があって足を止めてしまう。

ヴェネツィアには、外見は地味だが中は驚きのゴシック、バロック様式の教会がたくさんある。このティツィアーノの教会はさすがに有料だが、無料で見れる教会もある(ただし服装に制限があり過度に肌が露出はNG、帽子も脱ぐ)。

雨が強く降り出してたまたま入ったのがサン・パンタロン教会だった。ここにフミアーニという画家の描いた凄まじい天井画があった。外観はまたしても変哲もなく地味なんだけど(外壁の仕上げは未完成に終わっているらしい)、

中は💦 ぐおおおおお・・・

ティントレットもすごいけどフミアーニって何者なんだろう?

タイトルは「Il martirio di san Pantalon(サン・パンタロンの殉教)」で、「医師の生涯と殉教を描いたもの」「作成するのに24年」「フレスコ画ではなく世界で一番大きなキャンバスに描かれている(40枚のキャンバスをつなぎ合わせている)」んだそう。

ここにはヴェロネーゼもあったけど、教会はどこでも画だけでなく、祭壇の工芸的技巧や付随する彫刻も素晴らしい。雨宿りで入った教会で無料でこんなものが見れちゃうんだから・・・ヴェネツィア恐るべし💦

じつはサン・マルコ広場にある聖堂にも多くの有名壁画がたくさんあるのだが、行列に並ぶのが面倒である。ともあれヴェネツィアじゅうの教会を見るだけでも3-4日では到底無理だ。

雨なのでホテルに早めに戻りシャワーを浴びて、今日はパンを買って部屋で食べる。残り1日、やはりスカルパのブリオン墓地を見ておきたいが、天気がよくない。もし行くなら明日はいちどヴェネツィアを出て、電車とバスで日帰り旅をすることになる。もちろん初めてでガイドもないので、数少ないネット情報でルートを類推するしかない。

ベッドに横になりながら、インスタ画像をアップし、そんな詮索をするうちに眠りに落ちてしまった。


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