石庭のような墓、海の虹


昨日のyuiさんの墓参り、風が強くてロウソクに火がつけられず、お線香は省略した。でもお花は花屋さんでカサブランカと菊を組み合わせてもらったので喜んでもらえただろう。今回は友人が贈ってくれた「花とみどりのギフト券」を使わせてもらった。

この墓石は高松市営の墓石のスタンダードタイプで、輸入石を使えばあらゆるタイプの墓石の中で価格は最も安い。一般にはこれに台座をつけて、花活けや線香立て、また塔婆置きなどをセットしていくのだが、台座をそのまま白い敷石に配置するだけにした。

花瓶と線香入れは別売のものを置くだけにして、塔婆は自分で木の台座を作り、風で飛ばないようにステンレス線で止めてある。

周囲を見渡せばもっとも小ぢんまりした墓であるが、白い敷石の余白を大きくとっているので石庭のようにも見える。石を抽象彫刻のように見せ、あたかも石庭のように感じさせる・・・それは前に墓石がないという見晴らしのいい絶好の位置だからこそ可能なアイデアだった。

シンプルだからこそ花が映えるということもあるだろう。花瓶は円筒形のものを選び白いテープで巻いて抽象性を強くした。毎回白石を除けて基礎面のコンクリートに置い周囲をまた白石でうずめる。ただそれだけだが、まだ風で倒れたことはない。

本楽寺の拝観を堪能してアトリエに戻ると、海にうっすらと虹が立った。航行するフェリーの船体が夕陽に輝いていた。


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