早朝、N先生を自宅まで迎えに行き、志度へ向かう。志度の小田漁港に石田高校卒業生の若き漁師がいるのだ。彼の船に乗せてもらい、定置網漁を見学させてもらうことになっている。そして、上がった魚を本日のGomyo倶楽部新年会で食べるのだ。
彼の家は代々の漁師で父親も現役の漁師なのだが、父の船の手伝いをするわけではなく、いきなり船を持って独立してやっているという。
漁港からフルスロットルで沖に出る。船上は寒い! 瀬戸内はとりわけ穏やかな海だが、潮目のところは波があり、舳先に乗っていると揺れが強い。水をかぶるのでエンジン側に移動した。沖に見える小舟は鯛釣りの船だそうだ。
定置網に着く。これも彼が自分で工夫して新たに仕掛けたものだという。
かなり入っているらしい。手前には死んだ多数の魚が網に刺さっている。
N先生は最初からお手伝いモードで完全装備、私は取材モードでカメラ片手。カッパの下と手袋だけは彼に借りた。
ほとんどが小アジである。大漁だ!
小アジといっても青アジではなくマアジである。季節的にはあぶらののりはイマイチだというが、なったってマアジだからね。しかし凄い量だ。中にマダイやチヌの子、大きなボラなども混じっている。
網を浮かせておいて、お尻のところから収穫するようだ。
氷を入れておいたバケツに入れる。
あっという間に満杯になる!
2杯目は先生も加勢する。サイズは15cm〜20cm。干物にしても美味しそうな大きさである。彼はアクアパッツァなどを作って食べているという。
周囲のカモメが騒ぎ始める。浮かぶブイの裏側にはムール貝も付いていて、少し剥がして分けてもらった。
港に戻って生け簀に用意してもらっていたタコ2杯とヒラメを一匹も入れてもらう。
ナマコも拾ってもらった。ここではナマコは拾うものなのだw。
彼は弱冠21歳。彼のように一次産業を継ぐ若者は珍しい。ここ小田漁港でも残る漁師は年寄ばかりになり、仕事を止める漁師が増えている。そこで彼に道具を托したりしている。
つまり競争相手が減っており、道具が手に入る。いまの時代にチャンスがある。
が、販路を市場にすると魚の仕分けや箱詰めが大変なのだそうだ。つまり、岡に上がってからの仕事量のほうが多いという(たしかに、今日のあの魚の量を見れば・・・)
定置網の他にも様々な漁をしており、四季折々入る魚がちがうそうだ。夏にはマナガツオも穫れるという。
魚を受けとり、再取材を約束して、港を後にした。
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