『現代農業』連載の本描き、今回のテーマは「石垣」。はやく終わらせて町の用事を片付けようと思っていたのだが、手こずる。まったく毎回毎回たいへんなのだこの連載は。でもこの連載をまとめた単行本はきっと社会にインパクトを与えるものになるだろう。そのとき、鋸谷式間伐はさらにメジャーになるはず。
Y嬢旅先の北海道からクール宅急便が届く。運んできてくれた宅急便の運転手はお姉さん(ちょっと太め)でハアハアゼイゼイ「ふだん歩かないからね」。中に生ニシンも入っていたので、ネットで「ピチット」を注文した。浸透圧を利用し、食材から水分と臭みを抜くという薄いシート状の製品だ。これでニシンのマリネを作りたいが、到着が間に合うかな? ともあれ山暮らしで動物性タンパク質を最良に保存・生かすためのツールにちがいない。
食べ物を「感じる」には、まっさらな心が必要だ。どんなに金持ちでもこのまっさらな心がなければ、美食もブタに真珠。しかし、ありがたいことに、このまっさらな心を得るには、お金はいらない。自然に対する慈しみと畏敬の念があればいいだけだ。そして山に暮らすと、すべての基本は「水」にあるということがわかってくる。
仕事の合間に、以前注文して手に入れた金矢(かなや・くさび)で薪割り。マサカリでは刃が立たないクヌギを割る。ハンマーの乱打でけっこう汗をかかされるが、割れると爽快。これは乾けば囲炉裏に最高の薪となる。
朝、ジャガイモを収穫。これで面積的には半分くらい掘ったかな。かなり大きくなった。トタンのイノシシ避けは効いているようで、あれから被害はない。ジャガイモをチーズカッターでおろし、パセリとインゲンのスライス(自家畑製です)、チーズを入れ、塩コショウしてフライパンで押しつけながら、ハッシュドポテトを焼く。パンケーキにクワの実ジャム(ちょっと表面がカビてきたので早めに食べきろう)リンゴジャム(こちらはなぜかカビない。シナモンを入れたせい?)で朝食兼昼食。朝の粉モノは相方の担当だ。