明け方に起き出して、前夜にできた曲の仕上げ。一気に4番まで詩を書く。いい曲ができた。相方の声にぴったりのマイナー調のバラードだ。さっそく相方に歌ってもらい、若干の修正を加える。
相方は音感・耳がいいので新曲をすぐに覚えてくれる。が、前曲のボサノバは苦戦している。歌いかたの雰囲気は出てきたけど、8ビートのポップスや演歌にいちど染まってしまった人が、ジャズやボサノバの「ノリ」を体得するのは並大抵ではない。これらのビート感覚は、頭で理解してやろうとしてもダメなのだ。スィングしないのである。
微妙なシンコペーション、アクセントのズレやひねり、これは音符では現せない。与えられたものを消化する、という感覚ではダメで、自分から自然にわき上がってくるものが大事なのだ。とにかく聞いてもらって、体得してもらうしかない。
今回の相方の創作は、神流川流域の自然が描かれた文学的古典から文章を抜粋し、それを和紙に書き、みずから表装して個展会場の床の間に飾る、というもの。和紙や表装の布の選択などをアドバイス。午後から新作紙芝居の原稿を一気に書き上げる。『神流川なつかし物語』全28枚の大作である。夕刻、原稿をさっそく二人で読み合わせ。挿入歌も入れて調子をみる。そこで修正。
暗くなって鬼石のスーパーまで降りて買い物。忙しくなるとさすがに囲炉裏で悠長に料理をするということができにくい。閉店まぎわの半額の寿司などを買って帰還。