以前、笠間で買ったお気に入りの湯のみだが、実は買ってしばらくして
割ってしまった(泣)。
それをYKが「金継ぎ」という技法を習得して直してくれた。
生漆(きうるし)で割れた陶器を接着させ、割れ目を金粉で装飾するという
日本古来からの欠け陶器の再生法である。
これがまた、装飾としての意味をも持ってくるからスゴイ。
うーん、前よりも価値が上がったかも。
僕らはこの頃「昔の京都の庶民の暮らし」というのが気になってきた。
うなぎの寝床といわれる町家で、井戸水を使いおくどはんを焚いて、京野菜と塩干物、昆布と漬け物を日常食べながら、季節と歴史と手仕事文化を楽しむ暮らしである。
それらを極限まで洗練させた、端的に言えば、
非常に質素倹約だが非常に美しい暮らしである。
質素と美・・・西洋世界では絶対的矛盾するこの暮らしに
これからの地球人のひな形を見るような気がする。
高崎のデパートで、タダ同然で売っていた中古着物を再生。
YKは短大時代なんと「家政科」(過去の遺物?)しかも専攻は「和裁」。
授業で着物仕立てたこともあり、和服全般に造詣が深い。
日本人は「結ぶ」という所作を、造形美にまで高めた。なんとシンプルな深みだろう!
これは「文庫結び」とよばれるもののアレンジ、だそうです。