自家製小麦でおっきりこみ


いつものチャパティ種のダンゴ(自家製石臼挽き全粒粉1/3と、市販の群馬産地粉2/3をミックス)は、ちょっと塩気を多めにこねれば、すなわち手打ちうどんの原料となる。

手打ちだけじゃなくて足踏みも。

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この手打ちうどんを打ち粉がついたまま汁の中に投入して煮込んでしまうのが、山梨の郷土料理「ほうとう」だが、群馬では「おっきりこみ」と呼ぶ。こちらではカボチャは入れないようだ。でもコンニャクは入るでしょ、当然。

畑に残っていた最後の一本のゴボウを掘り、大きめのニンジンを掘って、ネギを1本抜いてきて、制作開始。鰹節でダシをとり、ニンジン、ゴボウ、サトイモ、菜の花の葉茎と根、白菜、をざっと油で炒めて、湯で油抜きした油揚げを入れる。だし汁を注ぎ、酒、みりん、醤油で味付けして煮込む。先に味付けするのがポイント。

根菜に火が通ったら、麺棒でのして菜きり包丁で切った麺を、すかさず鍋に投入する。もたもたしていると、麺がくっついてしまう。コトコト煮込んで麺が茹であがったら食べる、食べる。

あ、薬味にネギと柚子皮を忘れずに。

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ぶりぶりの茶色麺。小野式製麺機という飛び道具も持っているのだが、おっきりこみならやっぱ平打ち麺の手切りでしょう。

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うううっ、麺がウマイ! ダシも野菜も美味い! なんという透き通った美味さだろう・・・。これはアトリエで初めて食べたお雑煮の感動に限りなく近い。

「むかしは、冬は毎日のようにうどんをぶっていたなぁ」

と、お隣のイタルさんから聞いたことがある。いわゆる「けんちんうどん」というやつは、僕も子供の頃からよく食べさせられたが、あれはけっして好きな食い物ではなかった。たとえ鶏肉などが入っていたとしても。

だが、これはちがう!

多めにつくって、次の食事で煮返すとシチューのようにどろどろになってそれがまた美味いのだが・・・。

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美味くて全部食べてしまって残らない(笑)。自家製小麦の石臼挽きで打つなら、おきりこみはそれだけですべての栄養素がとれてしまう「完全食」なのではなかろうか。

これなら毎日でもいいな。。。


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