6月半ばに手を染め始めた(こちら)台所改装→囲炉裏部屋計画だが、いろいろ他にもやることがあって中座していた。7月から頼まれていた他の著者の単行本の挿画とDTP仕事もようやく完成。というわけで、いよいよ天井と床の剥がしにかかる。
その前に、一番の困ったちゃんはプリント合板の流し台である。すでにガス台は取り払ったが、なにしろこれを撤去しないと床が剥がせない。配管を外すと案外簡単に動いた。しかし、この流し台の下というのはゴキブリの住処で、大嫌いな場所。改装のあかつきにはどのように?
天井の合板を剥がしていく。もうもうとホコリが舞う。
脚立とバールを使って。
骨組みはクギ打ちの方向を確認しながらバールで叩いて、こじ開ける隙間ができたらそこを攻める。
天井が剥がされると案の定、最も高い角の部分に煙り抜きのスペースがあった。板が張って塞いであるが、1枚だけ落ちて、そこから入ったハチが巣を作っていた。
すでに空だった。記念に床の間に飾ろうかと思ったが、くだけてしまった。
壁の電気配線を外す。これはブレーカーを切ってからだ。
黒く煤で染まった土壁が出てきた。
土壁は再生がきき、汚れた無垢の木は、洗えばキレイになる。しかし、化粧(プリント)合板というやつは、拭けば拭くほど汚くなる。
合板の廃材は燃やして薪に使うことができない。不快な有毒ガスが出るし、風呂薪にすると接着剤の成分が高温を出すので釜を痛めてしまうからだ。というわけで、裁断してゴミに出すしかない。
電気配線のステップルを外すのもなかなか難しい。電話コードなどは化粧合板の上に接着剤のプラスチック・ガイドで貼付けられている。再利用も何もできたもんじゃない。近代建築の工事では、将来の改装や使い回しことがぜんぜん考えられてなく、非常に腹立たしい思いがする。
それらは工事完了のときが最もキレイで、後は汚れるばかり。使えば使うほど磨きをかければ渋くなっていくということがない。未来へのつながりがないということは、次の世代の人たちに何もバトンを渡せない、伝えられないということだ。資源を浪費しつつゴミと公害だけを出していくということだ。
話は変わるが八ツ場ダム問題も根は同じなのではなかろうか。
http://www.yamba.jpn.org/what.htm
*
おまけ、ホコリ避けにクレオパトラ状態のyuiさん。角材の釘抜き中です(これは薪になります)^^/