囲炉裏部屋に光の矢が


囲炉裏の奥の壁は、備え付けの戸棚になっていたのだが、前住人はこれに石膏ボードをかぶせて壁にしていたのだった。アトリエに来た当初、僕らはこの壁の外側に回ると戸棚らしき出っ張りがあることに気づき、ここに封印されているものがある気がして、この壁を外してしまうことにしたのだ。バールでその石膏ボードを剥がしていくと、黒く燻された戸棚が現れた。中は空だった。そして底板は抜けていて地面が見えた。

ここはおそらく神棚か仏壇が安置されていた場所に思える。囲炉裏の正面でもあり主人が座る位置の背に当たる重要な位置だ。開封してから今までは、そこはとりあえず布などをかけてごまかしていたのだが、囲炉裏ができて、いよいよ改装のときがきた。

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囲炉裏、復活


午後から突然「囲炉裏」造りにかかる。アトリエの玄関正面の部屋は土間をおいて大黒柱のある囲炉裏部屋だったものを、前住人はコンパネで塞いでいたのである。それを再び開いて補修して造りなおした。

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屋根直しの手伝い


朝7:30に集会所に集合して屋根の直しを手伝う。老朽化した分校跡の建物に雨漏りが目立ってきた。屋根は、この地区では珍しい瓦葺き。この地ではスギ皮葺きで石屋根が多く、現在は皆トタンにふき替えられている。石屋根は勾配が緩いが、瓦の場合はやや傾斜がある(でないと雨水の流れが悪く雨漏りしてしまう)。その瓦が割れているのを変えたり、ずれた瓦を直したり、瓦との隙間に漆喰を練って固定したりという作業をやる。

高所の作業なので、1階の柱に支点をとって命綱をつけ、雨樋の掃除などもする。区長さんも立ち会ってくれ、作業後は地元のおばさんが作ってくれたおにぎり、つけもの、冷汁。キュウリとタマネギを入れた冷えたみそ汁状のものにすりごまが混ざったもの。これを素麺にかけてごちそうになる。美味しかった。

その後一緒に作業したカナダ人のアダムがアトリエに遊びに来る。焚き火をしてビールで歓談していると昨日のニャンコが遊びにやって来た。

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集い


Y先生の戦争体験を聴く集いを行なった。囲炉裏部屋の改装を急いだのはそんなわけもあったのだ。上がりかまちも板を貼りなおしたりした。集いは寺子屋風の雰囲気がなかなかよかった。改装はまず掃除、解体というほこりまみれのプロセスがあり、大変なんだけど、新しい部屋が生まれるのは本当に嬉しく、感動的である。

今回は和服を持ちよって集まろうと声をかけたが、急に来れなくなった人がいたりして、集まりが少なくて残念だった。でも実験養蚕に挑戦したY氏が、紡いだカイコの糸を持って来たこともあり、相方の和服礼賛レクチャーが聴けたりしてなかなかよかった。

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蕎麦まき、封印されしもの


早朝より草刈り、鍬で耕耘、畝きり。そして灰をふって蕎麦の種をまいた。ジャガイモ収穫あとには半分ほど豆を植えているが、あと半分に蕎麦を育てようと思う。でも昨年もらった種なので発芽率が心配ではある。しかしまあ、畑仕事に慣れてきたとはいえ僕もタフだね。昼まで飯抜き。朝食兼昼食は冷たい蕎麦(乾麺だけど)。たっぷりの薬味は、ネギ、シソ、ミョウガ、モロヘイヤ、ミニトマト。いつものように「もはや薬味ではないという大量のトッピング」でビール付き。いただきます!

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