囲炉裏で太い薪を使ったとき、それを灰に突っ込んで上から灰をかけておくと、微小のぶすぶすとくずぶりながら、灰の中で燠火を保ち続ける。昔のひとは、こうして火種を保っていた話は書いた。
こうしておくと、いつも囲炉裏の灰が温まっており、ふたたび炎を立てて暖ととったり炊事にうつるとき、素早い作業ができる。実際、灰をかきおこして熾き火が灰の中から現れたときの、あのふわーっと暖かい感じはなんともいいものだ。
囲炉裏暖炉のある家 tortoise+lotus studio
イラストレーター・著作家、大内正伸のブログ
囲炉裏で太い薪を使ったとき、それを灰に突っ込んで上から灰をかけておくと、微小のぶすぶすとくずぶりながら、灰の中で燠火を保ち続ける。昔のひとは、こうして火種を保っていた話は書いた。
こうしておくと、いつも囲炉裏の灰が温まっており、ふたたび炎を立てて暖ととったり炊事にうつるとき、素早い作業ができる。実際、灰をかきおこして熾き火が灰の中から現れたときの、あのふわーっと暖かい感じはなんともいいものだ。
台風で大水が出た沢は回復し、ワサビやクレソンが復活してきた。暖かいせいか、すばらしい回復力だ。
アトリエわきの小沢は畑に沿う部分はコンクリート三面張りになっているので、そこにわざと突起を置いて(木の棒や石)腐葉土のかかる部分をつくり、クレソンは増える場所をつくっているのだが、毎夏、オバケのように増えて水路を塞ぎ始めるので、刈り取る作業もいる。それが今回の台風でことごとく流されてしまった。
しかし、上流にはまだ移植した株が残っており、それが再成長している。
さっそくクレソンをサラダにする。ちぎった株を洗ってよく水をきり、ざくざくに切ってボールに入れ、オリーブオイルを少量入れてスギ材でつくった自作フォーク&スプーンでトスする。それにヤーコンをスライス。イチジクを切って上に配す。中央の黄色は採りたてのターメリック(うこん)を刻んでぱらり。
今年は敷地のミツバが増えた話を書いたが、フキも増えた。優勢になるように草刈りを調節していたのだ。
若いフキは皮をむかず適当に切ってそのまま鍋に入れ、醤油と酒と砂糖で煮てキャラブキにする。箸でかき混ぜると皮の繊維が絡まるので、鍋を動かしてときどき天地を返してやる。一晩冷ましてからまた火にかける、というのを繰り返すと味がしみるというが、僕らはいつも省略。プロは銅鍋を使うらしいが僕らはステンレスの片手鍋で。
ワサビが伸びてきたので花のつぼみのある茎を摘んだ。三杯酢にするのも旨いが、今日は酒粕でわさび漬けをつくる。なんたってこの冬は自家製ドブロクづくりにハマってたもんで、冷蔵庫の中には酒粕がたっぷりある。