コンクリート打ちっぱなしvs土壁


台風の雨。みなさんの所はどんな具合ですか? アトリエではバケツをひっくり返したような豪雨が断続的に続いてる。家屋の水はけのチェックや畑、水路の様子を見に行く。ネットでニュ-スをチェック。その後は読書。いや~、晴耕雨読ですね。

「いまの建築は人間をだんだん疎外しながら進行している、単に寒さや暑さから人間を物理的に護るのではなくて、建物自体が人間の生命と深く結びついた状態で建てられなくてはならない、そうでなければ、本当に人間を護る建物はできないのではないか」

「土壁や漆喰壁というものは、元来、人々を魅了するエネルギ-のようなものを発しているのではないかと思います。それは、壁を塗るために必要な『水』という媒介によって、『うるおい』という感覚が人々に伝わるからではないでしょうか」

「われわれが扱う土と水とは、人間の生命の根源として考えなければならない素材です。人間の生命に最も近い土壁が、人間から離れてしまっている。われわれは、土と水で包まれているような建築を、もっと考えていくべきだと思います」(以上、『壁の遊び人=左官・久住章の仕事』久住章+語り/世織書房より)

建築家、長谷川敬さんの著書で知った「カリスマ左官」久住章(くすみ・あきら)さんの仕事を『現代農業 増刊』の取材で、京都の「地球デザインスクール」を訪れたとき見ていた。ガラスとコンクリ-ト全盛の近代建築に根底からの改革をもたらす大きな可能性を、この久住さんの本を読んで強く感じた。

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虫のうごめく日


朝から高曇りでどんよりと暑い。なにやら濃厚な虫の気配。カも多いのだった。キュウリを初収穫。庭のカキの木の上をすばやく旋回している虫たちがいる。捕虫網に入れてみるとルリジガバチだった。

スギとヒノキの小さな薪をつくった。中からクキイムシ(タマムシ類かも?)の幼虫が出て来た。地面に落ちたそれをすかさずアリがくわえて持ち去ろうとする。庭のラベンダーの株の下でオサムシがミンミンゼミの腹を食いちぎって食べている。

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カレー。梅ジャム・チャツネ


今日もオオムラサキを見た。なんたって環境省レッドデータブッック絶滅危惧種だかんね。それにしても毎日注意してみても4日目。この季節は日本の夏の真っ盛りに入らんといする時期。梅雨の終わりから梅雨空けのまさにその一瞬に、森の王者たる昆虫が出現する。森の宝石、ゼフィルスもしかり。

少年の頃の夏、これらのチョウを採ることは本当に大変だった。なぜなら、この時期は夏休み前であり、週末の学校休みの日にしか虫採りに出れない。オオムラサキに出会える可能性は一年に1~2回しかない。その日が雨である確率は高い。授業中の晴れた初夏の日に、窓から空と緑を眺めた日々を遠く思い出すのである。

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ツナの味


ジャガイモ収穫の跡地に小豆と白インゲンの種を蒔いた。午前中に畝きり。日中はさすがに暑く、ワインを飲みながら食事して室内で昼寝&読書。4時頃から再び畑に出る。チンゲンサイとニガウリも蒔いた。ニシンのマリネはすごく美味しかった。今日は自家製ツナで冷製スパゲッテイ。自家製のツナはマグロの切り落としのさくを使ったものだが、ポーチド・フィッシュの一品、といえなくもないくらい旨い。

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遠雷


水路の梅の実が黄色く色づいて落ち始めていた。なかには茶色くなって中身が完熟し、とろとろの甘柿状態になっているものもあり、手にしてみると爽やかな発酵臭がある。中身をちょっとなめてみると、酸っぱくてなかなか美味しい。「これはこのままジャムになる!」と思った。昨年の晩秋に敷地の柿を、その熟したものを食べた。高価なブルーベリージャムの一瓶よりもそのカキの1個のほうが量が多かった。これはほとんど自然のジャム?

山村ではカキや梅などかつての果樹が利用されないまま放置されている。さっそくネットで梅ジャムの作り方を調べてみる。ようするに熟した実から果肉だけ取り出して砂糖で煮ればいいだけだ(何と簡単!)。ジャムというのはもともと食べきれない果実の保存法なのだろう。小鍋に一杯分の梅を拾ってきて、水で洗ってから皮を剥き、竹べらで果肉をこそげとる。種の周りのぬるぬるは取りにくいが、最後に何個か手のひらに入れてぎゅっと搾るようにするとけっこうとれる。鍋で煮るとなんともいい香り。水路1mに落ちていた分で、採取からジャム完成まで2時間もかかってない。

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