合板を使わせようとする建築業界


床下地に、根太+12mm合板の替わりに24mm又は28mmの厚い構造用合板を使って半間ピッチの梁に直接ビス打ち。根太をなくすことで工程を短縮し、工事費的にもメリットがあり。・・・・という「根太レス工法」というのがハヤリらしい。

ネダノン(根太noneから命名か?)という商品名の構造用合板まで売っている。特徴として火打材を省略でき/耐震性能(水平構面としての性能)向上/たわみが減少/床鳴りが発生しにくく/遮音性・耐火性・気密性向上。といいことずくめだが・・・。

使用する合板の厚みが倍以上になるということは、接着剤も多く使われるわけで、いわゆるシックハウスというやつは大丈夫なのか? これが大丈夫だと言うのだ。2003年の建築基準法の改正によって、ホルムアルデヒドの使用制限などが規制され低ホルム建材F☆☆☆☆(フォー・スター)というのになったのである。

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流し台のバラシ


囲炉裏部屋改装中。

日本住宅の昔は、台所というものは暗く汚く湿っぽいものだった。その対局にあるのが陽当たりのいい庭に面した座敷であった。ところが高度成長期に突如としてステンレスの流し台が出現する。朝起きると布団をしまってちゃぶ台を出して同じ座敷で食を摂るパターンから、立ち式の流し台での調理とテーブルでの食事へ。

一体形成のステンレス流し台を生み出すことは、当時かなり困難な仕事だったらしいが、見事に成功し日本初のステンレス流し台のメーカーが登場する。「サンウェーブ流し台」というやつである。

これもそのサンウェーブだがたぶん一番初期のものだろう、合板とデコラ貼りがかなり傷んでいるので、上部のステンレスの部分だけ使うことにする。バールとドライバーを使って、解体である。

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マダケ入手、バラ肉の煮込み


実にいろいろあった一日。朝から囲炉裏の火で豚バラ肉と昆布、ジャガイモ、ダイコンの鍋をコトコトと煮続ける。昼頃、Y先生とかねてから約束しておいた竹伐りと、柚子の木を見に行く。アトリエ敷地には竹と柚子の木がない。それを話すと「ウチの竹を伐ればいいよ。柚子の木もあげるから」とY先生。

竹は今がちょうど「伐り旬」だ。他の季節に伐ると虫食いにやられる。加工モノに使うにはモウソウチクよりマダケがいい。しかし伐る本数や位置について、Y先生の指示は厳格だ。山暮らしにおける「所有」の概念と手入れの厳しい感覚を教わった。

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