恐山、六ヶ所村、三内丸山(7日目、温泉・縄文・原子力)


恐山へ向かうルートは南のむつ市から入るのが一般的で、大きな観光道路も整備されているようだが、北から来た私たちは大畑川沿いに入る。この川と薬研温泉の組み合わせは山釣りファンにとって垂涎の的であったが、今はどうなんだろう?

雨だ。やや南下したので紅葉が残っている。海峡を渡ると林相はがらっと本州になる。途中からヒバが見え始め、ブナが現れる。大畑川流域は確かにすばらしい森だった。峠を過ぎて下り道になる。やがて硫黄の臭いがして、かの地に近づいたこと教えてくれる。

恐山といえばおどろおどろしい荒涼とした光景にイタコの口寄せ・・・というイメージを持っている私は、霊的に敏感なyuiさんがここで感応しやしまいか? と心配であったが、むしろ行きたがったのは彼女のほうであった。横殴りの雨も治まったが、どんよりと曇り空。

早朝着いたこともあり観光客は誰もいない。イタコもいなかった。ここには温泉もあるので6時から見学受付していることは調べておいたのだが、私たちは一番乗りのようだった。入山料は500円。山門を背に。背後は地蔵山。

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悲しみの二風谷(3日目、アイヌ博物館にて)


朝食をごちそうになり、茶の時間になるが、Uにポストカードなどを見せつつ喋っているうちにバーボンの封が切られる(笑)。この10年間にyuiさんとともに様々な個展活動を展開してきたわけだが、Uには案内状を送らなかった。「オレには個展のハガキは来なかったぞ!」とUが言う。

「それは仕事のあるUが北海道から来られちゃ、申し訳ないと思ったからさ」と、私は言った。しかし、本当の答えは、その期間は本当の自分ではないと思っていたから、Uにはその姿を見せたくなかったのかもしれない。

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屋久島紀行21.(須磨寺、仁徳天皇陵〜名古屋)


21日。もう一度、四国に入る。宇高フェリーは軽自動車・片道2,300円と安い。特徴ある形の屋島が近づいてくる。

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屋久島紀行19.(吉野ヶ里遺跡)


昨夜の泊まりは鹿児島のTホテル。駐車場料金は900円と高い。夜、天文館通りという繁華街方面に出て「和田屋」という老舗の鹿児島ラーメンの店へ。鹿児島を初めて訪れたのは20年近く前のことだが、桜島の粉のような火山灰が町に降っていた。この街がいっぺんで好きになった。そのときは「のぼるや」で食べた。和田屋のラーメンは洗練されたる味わいだった。スープは豚骨でも獣臭さはないのである。鹿児島ではお通しに大根の漬け物が出る。

さて朝の出発時、駐車場のおじさんが群馬ナンバーなのを発見して話しかけてきた。「鹿児島の街は人が多く夜も活気があるね」と印象を述べると「とんでもない!」とおじさん。実は半年前、巨大マーケット「E」が市郊外にオープンし、街の客が激減したという。市内の飲み屋が1000軒もつぶれた(3000軒が2000軒になった)というのだ! 駐車場のお客も夜だけは変わらないが、昼間はガラガラになってしまった、と。

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糸蚯蚓神社


研修の宿で出た朝食がまた美味しかった。米がすばらしい。昼食の弁当も非常に質の高いものだった。煮物の味わいが淡く、味付けが細やかだ。

「夢の谷」と名付けられた谷地田の田んぼ。休耕田で荒れ地だったところを再生し、冬みずたんぼを実践している。ここに田んぼの方々が酔狂にもイトミミズを祀った神社(!)を建設した、というので僕らも見に行った。

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