アトリエの火鉢


囲炉裏を離れたら、和室では火鉢。この炭は自家製だ。とはいえ窯で焼いたものではなく囲炉裏で製造(?)したものだ。方法はいたって簡単。囲炉裏で燃やしている木の先端を火ばさみ叩くかでポキリと折るかして熾炭を取り出す。炉の中央の灰の中にも熾炭が潜ったまま赤々としている。すぐ使うなら(つまり囲炉裏での食事を終え、和室に移動するなら)それをかき集めて小鍋(コーヒー豆を煎るのに使っているもの)で運ぶ。保存して後で使うなら「火消し壷」に入れて火を消しておく。こうしてためておいた消し炭を、後で火鉢で使うのだ。

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囲炉裏パン/その3


天気がよく暖かいので、相方と森に入って薪拾いをする。生きた木を伐採したものは乾燥の時間が必用だが、落下した枯れ枝はその手間がいらず、すぐ薪として使える。囲炉裏ではこんな細い枝も役にたつ。太い薪だけでは炎が立たず煙ることがあるが、同時に細かい薪を燃やしておくと炎が安定して具合がよかったりするのである。小1時間で背負子4杯分の小枝を集め、それをいくつかの束にしばって使いやすくまとめておく。このような枯れ枝は(スギの枯れ枝も)、昔は各戸で競い合うように拾ったのだが、いまは誰も使わないので拾いほうだいである。

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囲炉裏考(その2)


マッキーをしのぐ感動

囲炉裏を使い始めて一週間が過ぎた。僕はキャンプが好きで、長年「焚き火」とつきあってきた。この感覚を実生活に取り入れようと、前の家では庭先で簡易バーベキュをしたり火鉢を使ったりもした。アトリエに来てからは、廃品のカマドを使って煮炊きや暖をとる実験を繰り返し、もちろん火鉢や石を組んだ炉での焚き火もやった。マッキー君の感動も大きかった。しかし、この囲炉裏はそれをしのぐ感動と驚きを与えてくれた。

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