桐生彦部屋敷


群馬にきて5年。県内の古建築の有名なのはたいがい見たと思っていたが、大物を逃していた。桐生広沢町にある「重要文化財 彦部家住宅」だ。母屋は築380年、民家建築では全国五指に入るという古さ。これ以前は掘ったて柱が民家建築の主流であり、長持ちしないので残っていないのだ。彦部家住宅は礎石へ柱を建てる民家の走りといっていい。

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四万十式作業道取材3.(丹波篠山~閑谷学校)


琵琶湖、湖北から京都の山中へ入る。現役の茅葺き民家が多数残っている全国でも稀な場所だ。

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南牧村、かえでの樹


うーん、仕事のしすぎだ! 播いた豆もきちんと発芽しすくすく育っているので外出。コペンで神流川を遡り、下仁田へ抜けて「きよしや食堂」でラーメン定食を食べる。相方YKはカツ丼。

その足で南牧村の奥へ行ってみる。養蚕民家が昔のままかなりの数で残っている。中に、トタン屋根の煙り抜きがある家をみつける。板か杉皮の屋根だったものをトタンにふき替えたのではなくて、最初からトタン屋根なのだ。つまり、トタンという製品が登場した時代に、これからも囲炉裏を使う暮らしを前提にしていた、ということなのだ。

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ウィンドウで完成する


middle_1134563644建物ネタを続けよう。しかし、現在の日本の住宅建物はなんと酷いシロモノになってしまったのだろうか。建築の本をたて続けに読んでいる。まずは『ルイス・カーンの全住宅1940-1974』著・写真:齋藤裕(TOTO出版)。囲炉裏端でルイス・カーンもないもんだが、この人のシンプルな空間と自然素材、そして光へのこだわりは好きである。しかし軒のほとんどない四角いボックスの家の壁に、板壁とは・・・。ま、学ぶべきところはある。大きな全面ガラス窓をはめ殺しにし、サイドに小さな木の扉をつけて大きな採光と開放空間と美しさとを両立させているところなど。カーンはメキシコの建築家バラガンの自邸に大きな影響を受けていたみたいだ。うん、それはよくわかる。

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養蚕のための家、ウドの天ぷら


水戸の旧友Tが遊びに来るというので、その前に原稿取材に上野村の重要文化財「黒沢家住宅」を見にいく。スケールはわがアトリエの4倍はあるかな。1階の各部屋もおしゃれだし2階の大空間はまるで体育館のようである。2階は養蚕の作業部屋である。

幕末に横浜開港、そして絹糸が大量に輸出され、外貨を稼いだ時代があった。国営の富岡製糸工場が開業、上州の生糸は品質が高く「マエバシ」の名で欧州に知られていた。切り妻屋根、総2階。群馬県の北・西部の古民家はこの形式が多い。屋根の総面積もかなりのものだと思うが、これがクリ板の割板を重ねたもの。それに石がずらっと載せてあり、ただただ壮観。食料の買い出しに峠をトンネルで超え、下仁田から高速に乗って藤岡へ。運転は相方で、僕は助手席でパソコンを膝にのせ仕事。

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