囲炉裏でジャガイモ、小津映画


 

雨。朝、Y先生の奥様から電話。下の先生宅で9月の個展の打ち合わせ。午前中は囲炉裏を焚いてギターの練習。小雨になったのでニホンミツバチの様子や畑を見に行く。ミツバチは雨の日はほとんど外に出ていかない。ときたま帰還してくるハチがいるが、雨水で羽の動きを奪われて辛そうである。

ラッキョウを収穫したり全体の草刈りをしたりする。それにしても7月の草の猛威は凄い。またしても汗だく(毎日!)。

上野の「伊勢音商店」からネット注文の鰹節などが届く。「大雨被害だいじょうぶですか」とメッセージが書かれていた。こちらはそれほど降っていません、ご心配ありがとうございます。

届いた鰹節をカンナで削りながら、囲炉裏端でノートパソコンを開いて小津映画『東京暮色』のDVDを観る。ジャガイモを焼いて食べ、昆布とカツオだしで蕎麦を食べる。今日は一日じゅう囲炉裏を焚いていた。夏の囲炉裏もいいものである。長雨の湿気を解消するのに効果的だし、燻しが蚊などを寄せ付けない。ちょっと熱いと思ったときは裏の戸を開けて風を通せばいい。

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『麦秋』1951


今日は集会所の掃除。石垣に1m以上あるアオダイショウの抜け殻を発見! このような集まりでお年寄りたちから話を聴くのは大きな楽しみである。

午後から高崎へ。TSUTATYAで小津安二郎監督の映画『麦秋』のDVDを借りてアトリエに戻り、PowerBookG4で観る。新作紙芝居のヒントが得られるという直感があったのである。僕は映画はあまり好きではないが、古典にはさすがに良いものがある。

『麦秋』は1951年、僕が生まれる8年前に公開された映画である。小津の映画はそのカットがエドワード・ホッパーの静謐な絵画のように、構成的であり、美しい。さらに、その風物に、昭和のまだ高度成長期に入る前の、最後の残照的な美しさをみることができる。

北鎌倉、原節子、主人公が洋風ナイズされたキャラなんだけど、大和撫子的に、結婚を選ぶ。それが小津の強烈なメッセージなんだろうな。キャストそれぞれが、抑制の効いた、それでいて輝く演技である。麦をキーに、さりげない暗喩が、しんしんと心に染みてくるのである。

で、何を学んだかというと「自分の信じたことをやればいい」ということである。

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ライブ終了、カーンの映画


いよいよ僕らのライブ。会場は川越市民会館。古い建物だが観客席は1,200席、舞台も広い。裏に楽屋があって畳敷きや鏡が設置してある。テレビなんかで見ていた楽屋そのものだ(あたりまえか)。10:30からリハーサル。今回は僕らは舞台の端の方で歌い、背後のスクリーンにタマリンの紙芝居や神流アトリエの映像を流すという趣向だ。

なんといっても今回のイベントの最初を飾るもので観客数も多く緊張も高まる。スポットライトも強烈だ。ギターも歌も少しばかりトチったけれども、なんとか無事終了。お客さんや関係者の方々には喜んでもらえたようだった。その後、基調講演(黒川紀章氏)やパネルディスカッションを聴いた。休憩時と終了後はホールでCDや書籍を販売した。会場では森林NPOやボランティア関係者と思わぬ再会があって嬉しかった。

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