雨と土と植物と


早朝、集落の被害状況を見回りにいく。擁壁崩壊の末端部は民家からわずか10数メートルというところで、あわや人災になるというスレスレの位置だった。大木の倒壊で道が塞がれた場所、石垣が壊れた所が何カ所かある。

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梅雨開け


朝、外に出ると空気の感じがちがう。からりとした涼やかで芳しい風が鼻をかすめる。
(あっ、梅雨が開けたな!)
と思った。

嬉しくなって、カマを持ってすぐ畑へ出た。1時間ほど草刈り。陽が差す前は汗がどっと出ることがない。

庭のヤマユリがまた花開いた。それにアゲハ類が次々とやってくる。オナガアゲハがユリの黒い羽に赤い花粉をまぶしている。

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石垣その2


一斉清掃の集まりで集会所に行く。集会所はかつての分校跡だが、群馬県が子供たちとのイベントで使っている関係もあって、草刈りや補修、掃除などが定期的に行なわれている。相方はカメラマン役だ。

僕は石垣補修のほうを手伝いに行った。一人住まいのおばあさん宅の石垣が崩れているというので、そのご近所のTさんらと一緒に沢筋の林道に入る。下の畑の土が流れて根石が浮いてしまい、それで崩れた様子だった。

一つは間伐材の桟道を渡して応急処置をすることになり、伐採から始まって、土を削って4本の材を渡した後、かすがいで止め土をかぶせる。

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石垣積み


というわけで朝から石垣積みの手伝いをする。

この石垣は10年くらい前に積んだもので、石は沢の近くから運んだものが多いそうだ。沢の石は水に揉まれているので、山から直接掘り出したものより角がとれて丈夫だという。

イタルさんがキャタピラのついた小型運搬車に石垣積みの道具を載せて移動。その中身はツルハシ、ハンマー、鉄棒、木杭、ジョレン、ナタ、水糸、など。まずは崩れた石を両側に除ける。作業しやすくするためである。

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