以前から可能性を考えていた電子出版、日本では複雑な諸事情があってアメリカほどスムーズに一般化しないようだ。それでもいくつか、誰でも気軽に配信・販売できる電子書店モール・サイトが生まれている。いろいろ調べてみると、広島の福山にある(株)ドリームネッツの「wook(ウック)」のフォーマットがきれいで解りやすいのでここで作ることにした(サイトによっては費用ゼロで開設できるがwookは初期費用がかかる)。
ブログを書くように文字と写真を流し込むと勝手にレイアウトしてくれて電子本ができてしまう、というソフトも開発されているらしいが、なにせ電子書籍を読むタブレット(機種)によっていろいろ変わるし、日本ではまだ敷居が高いんだよね。でもDTPが自分でできる私としてはそれでレイアウト組めちゃうので、PDFに変換してアップすれば問題ないのだ。
で、とりあえず今どうしてもアップしておきたい二つの作品がある。四半世紀前の山の旅行記である。南アルプス1986は1週間かけて転付峠~荒川三山~赤石岳~聖岳~畑薙ダムをキャンプで巡ったもの。北アルプス1987は2週間かけて上高地~笠ケ岳~雲ノ平~薬師岳~立山~剣岳を巡ったものだ。どちらも手書き文字とイラストで描いた絵本のような体裁の本だ。
▼南アルプス表紙(試し読みはこちら)。
南アルプスは縦書き38ページ。
▼北アルプス表紙(試し読みはこちら)。
北アルプスは横書き122ページ。
PDFさえできればあとはWookのナビゲーションに沿ってアップロード。「試し読み」も木の机の上で広げて本をめくっていく感じで楽しい(難を言えばもう少し解像度が高いといいのだが)。
(半丸のところをクリックするか、ページをドラッグするとめくれるようになっている。右肩に+-があってクリックで拡大・縮小できる)
Wookのフォーマットに合わせてバナーをデザインしプロフィールを書いてマイ書店をつくる。けっこうかっちょえーでしょ。↓
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それにしても、この2冊のDTPによる電子化はヘビーでしたな(笑)。山暮らしでは雑用に時間をとられてこんなまとまった創作の集中時間はなかなかとれないのだが・・・まあ、失うものあれば得るものあり、というところか。
南アは400円、北アは1200円でございまする。ちなみに印税率は紙本に比して驚くほど高い、というのが作家にとっていちばん嬉しいところの一つ(爆)。
ときに今日は2012.1.23で「ひふみ」だし「新月」だし、これから花開くエネルギーに満ちたいい時にピタッとアップできたのが嬉しかった。