ソラマメを収穫に


ソラマメ畑の収穫に誘われて行ってきた。高松郊外の、周りは住宅に囲まれたような畑。こんな所が多いんですね。田んぼや畑をつぶして郊外に新興住宅地が増殖している。

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はさみで完熟のものから部分収穫していく。それは茹でたりして食べるわけだが、これを続けた後、若干残した豆を乾燥状態まで持って行き、最後の収穫後、さらに天日で干して焙烙で煎って食べたり、それを醤油に漬けた「醤油豆」という讃岐独特の保存食にする。

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「茹で湯を沸かしてから収穫に行け」というくらい、豆の鮮度は重要で、もぎ立ての新豆は美味しい。塩茹でというけれど、もぎ立てを茹でるならほんのひとつまみでいいのである。

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讃岐の畑ではソラマメをたくさん見る。関東で育った私には珍しくてしょうがない(ソラマメは南の栽培植物で関東では育たない)。

昔この畑では、ソラマメを収穫した後、畑に水を張り田んぼにして稲を育てていたそうだ(他に玉ねぎとジャガイモも作っている)。表作・裏作のバランスがちょうど合っているし、豆類は根粒菌で土を肥やすのでそれがまた稲にいいのだろう。

田んぼに転用するには水が抜けないように地中を粘土層などで固める必要があるはずで、そのような地下構造の畑では耕転して肥料を施し、工場生産のように作るのが合理的なのだろう。雨が少ない讃岐では雑草と共存する自然農などという悠長なことを言っていられない。

それにしても、穀物と豆の組み合わせがアミノ酸の組成を高めるという伝統食の原理を、ソラマメを通じて讃岐が具現しているなら面白いなと思った。ここでは白インゲンはできないし、群馬ではソラマメはできないからである。


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