Rieちゃん家の囲炉裏づくり@滝宮2日目。煙抜きの穴の制作。天井のライトを外す。
天井裏へRieちゃんに上がってもらい、梁や配線を切らないように、スマホで画像をやりとりしながら指示を出してもらう。
丸ノコで開削。不燃材のボードなので楽勝だが、粉が飛び散る。
とりあえず小さめのサイズで開けておく。
炉縁の続き。長さを修正する。
スギの古材なので表面をカンナがけ。昔の天然乾燥材なら表面コンマ5㎜も削れば真新しい肌目が現れる。
今回は留め加工にしたので木口が隠れる。木口がきたなくなりやすいスギ材には理想の組み方だが、精度が難しい。どうしてもすき間ができてしまう。
載せてみる。接合は床板の化粧合板の裏からビス打ちし、上から粘土で覆ってビスを隠す。
竹は丸亀のSinくんが持ってきてくれた。選別して自在カギ用と火棚用を切り分ける。
中央に吊るす「自在カギ」の制作。囲炉裏の心臓部ともいうべき大事なパーツ。竹に心棒と横木を吊るすタイプにした。心棒と横木の材は僕のアトリエの薪棚の中から探してきたもの。
竹材の中で動くように、ヨキで粗彫りし、カンナを使って丸く細く整形する。
横材は魚に見立てた形に粗彫りしてドリルで穴開け。
心棒が滑って動くように穴を丸刀で広げていく。ヤマザクラ材なので硬くて大変
火棚の竹を掛けるパーツの刻み。
大きな丸を削るドリルビットがあると早いのだが、ないのでナイフや彫刻刀で整形してもらう。
天井端の回縁(まわりぶち)とドア枠を利用してビス止め。
煙抜きの穴のために天井裏の野縁(のぶち/天井板を止めるための下地材)を切っていく。
自在カギの材料の高さ配分を見る。このバランスが、囲炉裏らしく美しく見せるのにとても重要なところなのだ。
残した野縁が自在カギを下ろすに理想的な位置でないので、細い竹を入れてそこから吊るすことに。
位置決め。
アトリエから持参した吊り鍋を下げてみる。
ほぼ完成したのでさっそく点火。カンナ屑を着火剤に、工事で出た端材を燃やしてみる。
問題は煙の抜けだが、古風な作りで天井裏が広いので、窓が開いていれば思ったよりよく抜ける。あとは切妻屋根の破風下に開口部を設ける・・・そして天井穴の調整。フードをつけて集煙効果を高める・・・などいろいろな追加方法が考えられる。
なにより大事なのは乾いた薪を使い、くすぶらないように炎の面倒をよくみることだ。それでもダメなら「炭の囲炉裏」に切り替えるという最終手段もある。炭も火鉢より多めにガンガン焚けばかなり暖かい(ただし一酸化炭素の換気に注意)。
こうして2日で囲炉裏が完成した。「この家(昭和古民家)で囲炉裏が作れるなら、どんな家でも作れるってことだね‼️」とは施主Rieちゃんの弁。材料費も新たに買ったものはほとんどなく、再生材や自然素材でできてしまった。あとは参加者の結(ゆい)のチカラも大きい。
いずれ完成記念のお披露目の宴がひらかれることと思います。楽しみです〜♬