ヒラとハモを調理する


明後日はGomyo倶楽部の御田植え祭である。コロナ騒動の中で開催をどうしようかという問題もあったが、少人数でやることになった。会の代表でもありセレモニーは当然参列するのだが、大人数の食事の手配となると僕はその手伝いもしなければならない。

先日N先生から当日のおかずにと漁師Mくんの定置網の獲物をもらってきた。獲物はハモとサバ、そしてコノシロに似た大型の魚「ヒラ」である。いよいよそれを捌く。

ヒラはコノシロのお化けのような50cmもある魚体で、N先生も僕も初めて見た。小骨が多いため一般にほとんど流通しないが、岡山では昔から馴染みの魚らしい。ネットで日本調理学会の論文を見つけたのでその一部を抜粋してみる。

ヒラはニシン上目ニシン目ニシン科ヒラ属,サッパ、コノシロとは分類学上極めて近縁で,その上体長以外の姿形も非常に似通った魚である。体長 70 cm 程の巨大魚もみられるが,普段 使いは 40~50 cm 程である。味にくせがなく大きなものほ ど美味とされる。体に厚みがない特徴から“平”と呼ば れる。非常に骨が多く硬いため,骨切り後に岡山県で は煮物で食される。その多数ある尖った骨が原因か,美味 にもかかわらずその消費量は非常に少ない。さらにヒラ は岡山県以外では消費されないため廃棄処分にされる場合 もあり,運良く岡山に輸送される時の名称は「オカヤ マ」と呼ばれる程岡山と縁深い魚である。ヒラは中国 料理では一尾丸ごと蒸す「清蒸鰣魚」との呼称を持つ高級 料理の食材である。その生息地域は富山湾・大阪湾以南 とされ,日本列島の北半分には生息せず,生息域の観点か らも地域性のある魚といえる。

また「有明海ではルアーフィッシングの対象として知られており、70㎝近くなるその大きさと古代魚的な見た目から『有明ターポン』と呼ばれている」と書かれたHPもある。また別のHPでは「古くから岡山の人がこの魚を表したキャッチコピー『ひらの味、小骨がなければ献上魚!』」などと書かれている。

さてハモは小さいのと特大のと2尾入っていた。特大のほうはやけに腹が膨らんでいる。金ダワシでぬめりをとり、腹を裂くとサバの上半身がゴロッと出てきた!

わた抜き完了。

3枚におろして骨と頭はスープに。身ははんぺんにしてみることに。

お次はヒラ。ニシンによく似ている。

3枚におろす。よくしまったキレイな身であった。身割れもなく生臭さもほとんど感じない。塩をふって30分置き、ピチットで脱水しておくことに。

中骨に残った身をすき取って刺身で食べてみた。ほんのり脂がのって非常に美味しい!ただし、普通の刺身のように身を引くと小骨が多くてとても食べられないらしい。だから岡山あたりで売られているヒラの身には、骨切りの包丁目が入ったものがパッケージされているという。

ハモの頭と骨を煮出してスープをとる。かなり濃厚な出汁がとれた。これは明日の鯛めしにも使う予定(今回は鯛が不漁につき小型らしいので)。

ハモの身は冷凍庫で凍らせてからバイタミックス でミンチにする。

はたしてバイタミックス の粉砕力がハモの小骨をどこまで滑らかにしてくれるか? ネットで探してみたけど、こんなことをやった人は誰もいないようだww。

さらに塩、卵白と山芋のすりおろしを入れて回し続ける。昨日、高松のアーケード街にある調理道具専門店で「流し箱(流し缶)」を買っておいた。こういうの、amazonで買ったほうが絶対安いのだが、もう間に合わない。

この箱に練ったハモの身を詰めていき・・・

蒸したら完成。ナイフですくって味見してみると、やはり骨のザラつきはある。が、喉に引っかかるようなものではないので許容範囲ということで。やっぱりバイタミックス すごいww。

明日は早朝にコメを洗って、庭の山椒の葉を摘んで持っていく。鯛めしにこのはんぺんの切り身をのせ、山椒の葉を薬味にお出しする、という寸法だ♬


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