御田植え祭・蜂箱にハチ入る


東かがわの棚田と溜め池の活動値にて田植えの日。今年も地元高校の生徒さんたちが早乙女となって御田植えする大切な神事を迎える。

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でも、私たちはそれどころではない。到着するやいなや、蜂箱の確認に急ぐ。

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日記に書いたとおり4/29に設置した蜂箱だが、その後ハチの誘引植物であるキンリョウヘン(ランの一種)の鉢をお借りすることができ、5/1にはそれを蜂箱のわきに設置した。

5/8、キンリョウヘンの水やりに行き、開花を確認。しかし当日はハチの気配はなく、偵察のハチも確認できなかった。

kinnkaika

今年は本当にどこでもハチ(というか虫全体)が少ないという。この近隣地区でも、昨年は巣箱のハチが失踪した話を聞いた。

ところが5/25・・・

田植え準備で現地に着ていたN先生からに電話が入り「ハチ入ってますよ~、ブンブン飛んでます」というのだ! 後で聞いたのだが、22日に田植え準備に来ていたH氏がすでにハチの出入りを見ていたそうだ。

というわけで、今日は御田植え祭という一大イベントなのだが、私は現地に到着するなり蜂箱の確認を急いだのであった。

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確かに、小さめのの黒いハチが出入りを繰り返している。

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まちがいなくニホンミツバチだ。

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これが、巣になる場所を探しにきている偵察ハチなのか、それとも中に女王蜂が入った群が入居しているのか、師匠が確認する点をメールしてくれた。

まず巣門に出入りするハチに勢いがあるかどうか? 営巣しているなら、飛び立つハチは、巣門からやや斜め上に、いっきに上昇する。そして、帰ってくるハチは、巣門のエプロンに着地するやすぐに巣の中に入る。

次に、帰巣してくるミツバチの後ろ脚に黄色または白い花粉だんごを付けているか。

それぞれ確認できた。これが、もうすでに巣作りをはじめている証拠である。そして箱に耳を当てて中の音を聴いてみると、ザワー、ザワーと羽音が聞こえる。まちがいなく女王蜂の群れが入ったのだ。やった~バンザイ!

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御田植え祭は10:00からが行われた。富田神社の宮司さんによって、祝詞が奏上され、舞も奉納されるという本格的なものである。

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正装された早乙女たちによってイセヒカリの苗が植えられる。こうして、今年もまたイネの季節が始まり、この谷地田に新たな命が吹き込まれる。

その早乙女越しに、遠くにハチが出入りしている私の蜂箱が見え、なんだかとても温かな気持ちになった。ハチもまた受粉をつかさどる豊穣のシンボルにちがいない。

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yuiさんが火の番をしてくれたので、御田植え祭が終わるとすぐ昼食の支度に入る。大きなカマドを2つ設置し、先日運び込んでおいた枯れ竹を燃料にしてイノシシ肉入りのカレーうどんを仕込む。

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私は例によって神饌(しんせん)のタイをさばいて焼き物にするのを頼まれた。ウロコを引き、ワタとエラを取って竹串をX型に刺し、ブロックを焼き台にして、燃料はカマドの中から竹の燠炭を移動して焼く。火力が足りないので火吹き竹も急遽作った。

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このタイは天然もので(腹を割って内蔵を見れば解る)、味はなかなかのものだった。

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N先生がホオノキの葉っぱを採ってきて、それをお皿にして皆で食べた。

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私たちは先に失敬したが、午後は関係者の方々や男子高校生たちの加勢によって、他の田んぼにも苗が植えられたことだろう。

今年はここで竹林整備の活動を立ち上げる。

竹と向き合い、西日本の自然にどっぷりつき合うこと。

私にとって新たな出会いの場であり、学びと創作の拠点となることだろう。


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