もり家


でっかいかき揚げで有名なうどん店。前々から気になっていたのだけどなかなか行く機会が訪れない「もり家」。なにしろかなり郊外にある。

さすが人気店だ。少し待たされる。メニューを見ると、なるほど一般店なわけだね。宇多津の「おか泉」と同じような位置付けのようだ。しかし、かき揚げの写真、そして実際食べている人のそのサイズを見てひるんでしまった。

危険を感じて(笑)かき揚げはトッピングの(小)にし、かけうどんを単体で頼むことにした。それでも750円するんだ・・・。

まずかき揚げが来た。金属筒を使って揚げている背の高いタイプだ。かりっとしてこれはこれでうまい。

うどん来る。正統派のザ・讃岐うどんといった味わい。文句なし、県外vipの接待に使うによい店であろう。

いなりにバラ寿司、そしておでん。一通り揃っている。

出汁がらの昆布をサービス。

出汁も良かった。しかし・・・

天ぷらは難しいな。その難点はずばり「油」である。讃岐うどんの天ぷらで油の香ばしさを感じたことはほとんどない。それはそのはず、あの値段であの回転で、高級な揚げ油など使えるわけがない。

そして出汁が関東風の黒くて甘辛いものだと、そんな天ぷらでもけっこううまく食えてしまうのだが、関西風の白い出汁だとごまかしがきかない。むしろ油のくどさが浮かび上がってしまうのだ。

だから、私は途中から天ぷらを一度にうどんの中に放り込むことをしなくなった。そこに気づくまでの逡巡を以前ブログに書いたことがあるので、興味のある方は読んでみてください。

つけ汁・かけ出汁とすりゴマの関係>

しかし、自分で圧搾製法の太白胡麻油 などを使って揚げてみると、天ぷらはすばらしく美味い。とはいえ天ぷらを家で揚げるのは、あと片付けに手間がかかり、やるのに気合いが要る(笑)。

子供の頃、水戸市内に「吉野」という天ぷら屋があって、何度か父に連れられて食べに行ったことがある。そのエビ天はしゃりしゃりとした衣の奥に、ぷりぷりの大エビが待っていて、噛めばすばらしい芳香と旨味を放ち「この世にこんなうまいものがあるのか・・・」と感嘆して食べた思い出がある。

帰りにハンドルを握りながら、大晦日に自作したアオリイカの天ぷらの味を思い出していた。


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