「スギ、ヒノキ、カラマツ等を活用した木造住宅の新築等に、木材利用ポイントを付与し、地域の農林水産品等と交換できる事業・・・」という林野庁の「木材利用ポイント」制度がある。申請すれば新築の場合30万円分の商品がもらえるのだ。
今回、愛媛県産材をふんだんに使っているので応募資格がある。竣工と同時に申請可能なので工務店にかけあって看板を入れた撮影に協力してもらい、申請書類を作った。
ところがこの書類、なかなか難解かつ煩雑で、ホームページの説明ではよく解らない。問い合わせの電話を3回したほどであった。加えて施主に利益還はあるるものの、書類づくりに協力する工務店側には何のメリットもない。
なるほど、これでは申請脱落者が出るのは無理はなく、このポイント制度の期限が何度も先延ばしになった理由が解る気がした。この制度、ほんらい国産材普及のためのものだったが、応募が少ないのでなんと外材のベイマツまで使用材にカウントできることになり、関係者が眉をひそめたことでも有名である。
交換賞品というのは、商品券から地域農産物、木工品、工芸品など膨大な種類の中から選ぶのだが、木材利用ポイントのサイトから賞品を探すのはナビゲーションが解りにくく骨の折れる作業だった。
結局、15万円分は旅行券(金券類は半分額の制限がある)、残り半分を地域農産物等の購入に当てた(本当はソファーとか靴箱が欲しかったのだが、さすがに空間を決定づけてしまうような家具類をカタログ写真だけで選ぶ勇気はない)。
選んだブツは次の通り。
・土佐包丁
・岩手南部鉄器
・秋田樺細工茶筒
・大館曲げわっぱ小判弁当箱
・伊賀焼き土鍋
これで合計10万ちょいだったので、残りは食料品をいろいろ選んだ。
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書類に本人確認のための免許証のコピーを添付するのだが、今回の引っ越しで住所変更手続きが必要だったので、まず市役所で住民票を得て、その足で警察署に行き、住所変更を済ませ、コンビニでコピーをとり、残りの書類とともに申請窓口の「(社)香川県建築士会」へ持ち込んだ(事務手続き大嫌いな私はもうこれだけでうんざりしているw)。
ところが数ある申請書類の中の一つ、「工事証明書」の中の記載項目、「延べ床面積」と「木造住宅で使用した対象地域材の量(材積)」が、小数点以下切り捨てで書かねばならず、訂正が必要になり、工務店の社長にまた印を持ってきてもらうことに・・・。
夕刻ふたたび香川県建築士会へ行き、ようやく書類が受理されたのであった(この先、林野庁の本部で審査がある)。
申請期限は5月までだが、発行可能な木材利用ポイントの上限に達した時点でポイントの発行は終了するので、これが通るのかどうかは解らない。通ったとしても、賞品が届くのはもうこんなゴタゴタをすっかり忘れた頃だろう。
あの暖炉囲炉裏にぴったりのケトル見つけたのでそれで皆をもてなせるといいな~。
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午後から現場で古物のちゃぶ台の磨き。
ケヤキの無垢板なのでこれをナチュラルな色に戻して高脚を付け、ダイニングテーブルにしたい。サンドペーパーで古い塗装をはがす。写真はサンドペーパーを挟む道具である。
最初は赤ケヤキ?と思ったが、赤みの砥の粉を塗っているようだ。削るにしたがってクリーム色の地肌が出てきた。
粗い40番から初めて~100番~180番と、三段階に細かく擦っていく。
なかなかいい肌目が現れた。
あと二段階細かく擦ってから、オイルフィニッシュで仕上げる。
下屋(げや)の柱にボルトが入っていた。
二人で山から運んで位置決めし、刻みを入れたたあの日(2014/10/26)から、わずか数ヶ月でこんな建物ができてしまうなんて、なんだか夢を見ているようだな・・・。
下屋は作業場として中央に蛍光灯があるが、左右にぼんぼり型の白熱灯を下げている。これがまたかわいいのだ♫