九州三人5日目。いよいよ帰宅の日。思えば今回のメンバーの滞在は、今年の夏の2回目の九州取材(大地の再生講座@福岡県朝倉市3)がきっかけだった。その日の翌日は自分が講演をする男木島のイベントだったので、私は夕刻で上がらせてもらったのだが、福岡に向かう高速バスの発着所まで車で送ってくれたのがMさんだった。
作業着を着るわけでもなく、普通の格好で矢野さんをはじめとする私たち遠征組を、運転の誘導や買い物など裏方のサポートをしてくれていた。台湾で起業しており、九州の実家と行き来するノマドな暮らしをしているという。Mさんが大地の再生を手伝っているのはなぜか? 興味が湧いた。
台湾といえば私の本が2冊翻訳出版されているし、囲炉裏暖炉と木の家の話をしたら興味津々に聴いてくれたので、近くに来たら四国まで足を伸ばすように、と約束していたのだ。
ハイテクミシンなので取説をひもときながら、Iさんがミシンを動かしてくれた。念願の雑巾が次々とできていく。掃除は雑巾掛けが大好きなのだけれど、100円ショップの雑巾は薄くてあまりに情けない。昨夜はバロンとドリーが和室に入って寝てたんだそうで、もうドリーは慣れまくっているw。
今日の朝食は3件目のうどんを推奨していたのだけど、キムチを持ってきてくれた料理好きのIさんが、昨夜のカレーを少し残して寝かせた翌朝の味を確かめてみたいというので、果物とカリフラワーのインド風炒めを添えて。
囲炉裏暖炉を5日毎日燃やしていたので、蓄熱効果で朝も暖かい。ちょうどこの下が和室なので、部屋の中も寒さはなく、食事も眠りも快適だったそうだ。三人のお客さんを連泊でもてなすというのは、私にとってもチャレンジだったが、自信がついた♬
出発はMさんの運転だった。
その夜、お客さん用にお借りした布団を小林さんが取りに来てくれ、キムチ鍋を食べながら来年の瀬戸内国際芸術祭の周辺についての話をした。来年は外国人がかなり集まる会期になるので、改装した古民家を使って個展をぶつけたら面白いことになるだろう、と。
今回、九州三人を迎えるために和室の床の間に飾った魚の絵を、小林さんはいたく感心してくれ、男木島の昔暮らしについて紙芝居的な発信も考えているという。そういえば彼女は、yuiさんとの出会いの半生記を描いた『新・間伐 縁起絵巻』をまともに読んでいないし、紙芝居ライブについてもほとんど知らないのだった。
というわけでまず絵巻を読んでもらって、納戸からタマリン紙芝居のセットを持ち上げてギターでさわりだけ見せてあげると、「え、全部みたい! 聴きたい! 演って!」というので、深夜に一人で紙芝居ライブをやることになってしまったのである。
いや本当に、人生はどこでどうなるか分らない・・・。