畑手伝い、栗林公園、山芋焼きとカレー


九州三人4日目。「長逗留するなら手伝いもお願いね!」と言っておいたので、今日は畑と敷地の「大地の再生」を見てくれるという。朝は果物と昨日男木島の畑で採ってきた青菜のサラダ。オイルを先にトスして後から塩を溶いたカキ酢とバルサミコ酢をかける。

これにトーストと目玉焼きとコーヒー。お供は台湾ライチジャムと、アトリエ産イチジクのジャム、それにまだちょっとだけ残っているGomyo倶楽部のニホンミツバチ蜜。

まずは畑に出て、屋久島産のヤマイモと、男木島産のウコン、キクイモを掘ってもらうことにした。支柱やネットの片付けも。

私は途中で急ぎの仕事が入ってパソコンの前へ。その後、Kさんが風の草刈りで淀んでいる敷地のコーナーに手を入れてくれた。

寒風がふいて水も冷たいのだが、洗い物もやってくれ・・・

今日の収穫、どっさり。

昼食は近所の美味しいレストランに案内する予定が、時間がずれ込んでしまったので、今日の目的「栗林公園」の向かいにあるうどん屋「上原屋本店」へ。自分でうどん玉を湯切りする「theさぬきうどん」・・を体験するのもいい思い出だろう(ここはおでんもあるし♬)。

さて、栗林公園は、このところミシュランガイドブックで三ツ星の評価を得「わざわざ旅行する価値がある」観光地に選ばれたことでも有名である(ミシュランはレストランガイドが有名なのだが、2009年からはミシュラン・グリーンガイドと呼ばれる旅行ガイドブックも作っている)。実は男木島行きのフェリーで出会ったフランス人が絶賛して、行くことを薦めてくれたのだった。

ちょっと到着が遅くなってしまったが、ボランティアガイドさんに案内してもらうことにした。

私は過去に2~3回来ているはずだが、ガイドさんに説明を聞いたことはない。なので興味深い新事実がいろいろ聞けて面白かった。しかし、本当にここのマツはすごい。

これらのマツは盆栽のように針金などで枝ぶりを矯正するのではなく、新芽を摘むことで成長を誘導させるのだそうだ。15人のお抱え庭師が、毎日手入れをしているという。

掬月亭。江戸時代初期の建築である。「雨戸が開け放たれ、障子がすべて取り外されると、二段にこけら葺きされた美しい寄せ棟屋根が、細身の柱によって軽やかに支えられた様子がよくわかる」。建築家、中村好文の『意中の建築・下巻』に詳しく図化されているが、128枚の雨戸が毎朝戸袋から出され、夕刻にまた戸袋に納められる、という凄い建築である。

栗林公園、いかにも外人が好みそうなジャポニズムがここにある。しかし、池の水は澄んでいるのに底にはアクだまりがびっしりと見える。今年の4月この池で死んだコイがコイヘルペスウイルス病(KHV病)と確認され、蔓延防止のため池のすべてのコイが焼却・埋却された(現在のコイはその後に放流されたもの)。

庭園には紫雲山から落ちる滝があるのだが、それは山の上に人工的な池をつくり、そこから流しているのである(かつては人夫が桶で水を運び上げたが、現在はポンプアップ)。自然の水脈は詰まっている、さらに公園維持のためにかなりの除草剤や農薬を投入していると聞く。なにより魚の病気がこの園の自然の疲弊を表している。

さて帰宅後、今日はアトリエ最後の晩餐会。まずは囲炉裏暖炉の着火をやってもらう。「今日は何にも説明しないからねw・・・」「わかりました、任せてください!!」。

今回は着火剤としての杉葉、焚き付けの小割、としっかり火が誘導できる素材を用意してある。が、やはり苦戦・・・。料理中に何度かそ〜っと観察に行ったが、アドバイスはなしにした(笑)。結局25分ほどかかってようやく太薪に火が。ヨカッタ♬

K嬢にはキッチンの助手でカレー作りの手伝いをしてもらい、自分たちで一品作るというのでヤマイモ料理をお願いした。

今日は畑で生ウコン、つまりフレッシュ・ターメリックが手に入ったのだから、こいつをカレーに入れよう。いつもなら鶏ガラスープから作るのだが、省略して市販のカレールーをちょいと使うタイプ。しかし、香辛料とタマネギはたっぷり。

まずはすりおろしたヤマイモに鶏ひき肉と豆腐を入れた「山芋焼き」を、お土産の日本酒でいただく。削りたての鰹節をたっぷりかけて。

そしてスパイシーなカレーへ(付け合わせ「自家製ラッキョウ」出すのを忘れてた!)。スパイスはクミン、赤唐辛子、ローリエ、シナモン、クローブ、コリアンダー、カルダモン、ニンニク、ショウガ、ウコンのすりおろし。ウコンのパウダーは苦いのでカレーを寝かせないといけないのだが、フレッシュは苦味少なく香りが高い。

カレーには赤ワイン。カレーが終わったところでMさんが、尾道で購入したというチョコレートを出してくれる。カカオとナッツ、そして有機砂糖だけのピュアなチョコレート、これが実に美味しい・・・。

さすがに4日目のディスカッションには互いの本音が出る。大地の再生について、冷めた目で、今後の展開について。

さて最後にもうひとつお菓子を紹介する。・・・台湾土産のヤバイやつ(笑)。うますぎて手が止まらなくなる落花生菓子。夜中に手を出したら確実に太る・・・。

三人は明日の午前中出発して九州へ帰る。Iさんがミシンが得意だというので、早起きして雑巾を縫ってくれることになった。


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