このところN先生が漁師のM君のところに魚を買いに行っている。僕も誘われるのだが、とにかく今かかっている仕事が片付かないと動けない。今日も買い出しに行くというので、シーズンが終わらないうちにマナガツオを届けてもらうことにした。M君は注文のマナガツオとカニの他に、ホウボウをおまけで付けてくれた。こいつは煮付けがいいらしいので、N先生と半分に分けようということになった。
身体の赤とヒレの青緑が鮮やかな魚である。ネットでおろし方を確認してから始める。
体高のある魚は「大名おろし」というやつがいいらしい。やはり、こういうときは大きな出刃がいい。包丁の重さが必要なのである。
おろしたら、あまりに美しい身なので、やはり刺身で食べてみることにした。柳刃に変えて、皮を尻尾の方から引く。
中骨も抜いた。けっこう硬くて鋭い骨だった。
どうです! この美しい身。味もなかなかでしたよ。
頭とすき身、そして肝はアラ汁に。
きれいに骨だけになったw。
さて、夜だ。疲れた身体にむち打って、マナガツオの解体。これはぶつ切りにして塩をしてピチットで干物にしてみる。ちょっと小さめである。
ワタリガニはけっこうデカイ。これは蒸して食べよう。
マナガツオは骨が軟らかいのでぶつ切りは簡単だった。
ちょっとだけ刺身で食べてみることに。
皮目を炙ってから切ってみた。
おー、美味いな。独特の肉質だよね。西海の女王・・・うん、ワカルワカル♬ 萩焼を取り出して酒。合う!
ワタリガニは蒸気が上がってから15分で取り出す。
まず甲羅の味噌を食べつつ酒。合うな、これも。
足だけになったところで、
中華炒めといく。
豆板醤と香味野菜を炒めて、
カニ足を投入。
黒酢と酒、仕上げにゴマ油。
これをチュウチュウしゃぶりながらフィナーレ。気分は開高健w。
おっと、この油と汁はもったいないな。おひつからご飯を取り出して、この油汁にまぶして仕上げとしよう。
バロンが起き出してくる(ヤツは最初にウルメイワシの蒸したのをたっぷり与えてある)。
いつの間にかポエングの上で眠ってしまい、気がつくとバロンが外に出たがっている。網戸ごしに月を愛でながら飲みなおしていると、ドア前の明りがついた。ネコの動きにセンサーが反応したのだ。
ややあって、激しい鳴き声の応酬とともに、暗闇から2匹のネコが道側に飛び出していった。バロンが逃げ、明るい茶色のネコがそれを追うという寸劇。
外は圧倒するような虫の声が響いている。
もうすぐ囲炉裏暖炉の季節・・・。