今日は浄化槽の定期検査(年一回)の日。管理業者とは別に、市の保健所の管轄で行われるものだ。ポンプの圧や透明度、BOD(生物化学的酸素要求量/汚濁の指標となる)などを調べ、浄化槽がきちんと機能しているかチェックされる。
浄化槽メーカ―のカタログではは90パーセント除去を謳っているらしいので、流入がBODで200程度とすると20以下になればOKだ。ウチのは透明度からいえばおそらくBODは5くらいで、とても優秀だとのこと。
これは浄化槽の性能というよりも、使う側の問題らしい。
ひどい家では、牛乳や油を直接台所から流したり、化学洗剤や塩素系の除菌消毒材などを多用したり、はたまたトイレットペーパーを大量使用し、それで5人槽を目一杯5人で使っている場合など、とんでもない状況になっている場合もあるという。
そうなると最初の沈殿槽がすでに満杯になり、それをバキュームカーで吸い取らねばならない。この汚泥の吸い取りは、どの浄化槽でも1年に一回やるのが普通だが、調子のいい浄化槽では2~3年ごとでも大丈夫だそうだ。
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下写真はエアーポンプに付随するタイマーで、好気性分解させているエアレーションタンクのろ材にこれで定期的に空気を噴射して、ろ材に付き過ぎた微生物の膜(ノロのようなもの)をはがすことをしている。
さて浄化槽の性能は、うまく使えば非常に高いということは解った。使う側のモラルがなければ性能はがた落ちとなる。相手は微生物なのだから、彼らのご機嫌のいいように不変かつ一定量のエサを流してやる必要があるのだ。そこに過なエサをぶち込んだり、毒を流し込んだりしては分解能力は激減する。
微生物は汚泥を入れて空気を送ってやるだけで自然に湧いてくるのだ。これはまったく不思議なことだが、空気中にもわれわれの体内にもたくさんの微生物が存在し、それが条件を与えれば流動的に、ときに劇的に変化していくことを思えば納得がいく。
私の家では化学洗剤はまったく使わないし、トイレの紙の使い方も少なめ、もちろん油なんかは流さない。こんな家では浄化槽の最終出口の水で池でも作って魚を飼って、残りを畑にまいてもぜんぜん問題ないと思うのだが・・・実はそれは法律違反なのでできないのだ。
いずれにせよ一週間ほどでBODの数値が解るので楽しみに待っているw。