冬を越す苗たちのように


今日はGomyo倶楽部の定例活動日。現地まで1時間半かかるので8時には家を出なければならない。いつもならyuiさんが必ず助手席にいたものだが、会話もなくひとり運転するのは、東京在住時代に群馬の山に通っていたあの頃に戻ったような気分だ。

朝食は食べないでお茶だけをポットに入れ持っていく。途中、朝うどんを食べることもあれば、コンビニのサンドイッチを買い、車中で食べることもある。

今年は紅葉が美しく、車中から思わず写真を撮ってしまった。

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最初はガスボンベを持ち込んでいた先生方たちも、今ではすっかり焚き火に慣れ、私がいなくても皆率先して火をおこし、操るのを愉しんでいる。それにしてもこの膨大な荒廃竹林はどれほどの燃料を与えてくれるだろうか。こんな炊事程度ではとても使い切れるものではない。

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ここに囲炉裏小屋をつくるのもいいが、最も燃料を消費できるのはやはり陶芸だろう。陶芸といっても、きちんとした物をつくるのはたいへんだから、吉田明さんの提唱するざっかけなものだ(とはいえ氏の作品の完成度はたいした物だが)。

吉田さんは陶芸は誰でもできる、もっと身近なものにしたい。というテーマをいつもお持ちだった。七輪陶芸、縄文陶芸、そして紙窯と、簡単な材料で素人でも焼ける方法を開示してくれた。

私の家にも吉田さんの本が何冊かある。

   

それにしても吉田さんが亡くなられたのは本当に痛い。東京時代に交流させてもらっていたとき、私の次女を弟子にしたいのだが考えてくれないか、と吉田さんは本気でおっしゃっていた。

陶芸のような仕事は、できるだけ早めに始めたほうがいいのだそうだ。もし吉田さんが生きていて、次女が本当に陶芸の道を目指していたら、今頃どんなことになっていただろうか?

そんなことを思いながら、大窪寺経由で帰路につく。途中、道の駅でエンドウ豆とグリーンピースの苗があったので買って帰る。タネをまき忘れていたんだ。

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人の死は悲しいが、それぞれに意味があるのだろう。残された者は託された者だ・・・そう思っていっそう力強く生きていくしかない。冬を越すこの苗たちのように。

Gomyo倶楽部11/4活動報告


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