肥料を施しても、それが雑草に取られてしまったら損。それで排除するわけか・・・。だけど、雑草の混在する畑が正しいように思える。モンダイは「作物は自らの根っこで天然の養分を探しにいく」そう考えられるかどうかにかかっている。雑草を残すのを容認しはじめると、これのほうが自然なのではないかと思えてくる。作物以外の草を徹底的に排除するというのは、どう考えても異常なことに思えてくる。
いま、『妙なる畑に立ちて』に書かれた方法で、作物の成長を阻害する雑草だけを取るようにしている。作物にご接近している雑草は「引っこ抜く」のではなく、付け根をカマで刈り取って、それをその場所に横たえておく。多分、このほうが作物の根を傷めずにすむのだろう。甲虫がたくさん見られるようになってきた。畑にはナナホシテントウがとても多い。
米炊きに失敗して粒が粉々になってしまった米が釜に残っていたので、きりたんぽを作ることにした。スギ薪を細かく割って平たい串状のものを作り、すりこぎで搗いて練った米をかまぼこを作るようにまとめていく。熾き火で焼くとなかなか美味しい。ネギ味噌や?油をつけ焼きしてよし、串を外して輪切りにして漬け物と食べてもまたよし。
夕刻、イタルさんがモロヘイヤの苗を持って来てくれた。明日は雨が来そうなのですぐ植えにいくことにした。畝の部分だけ草を刈り、軽く開墾し、3列が1時間ほどで終わる。畝間の開墾を省略するだけで、効率がぜんぜんちがう。雑草を排除することをやめれば、ずいぶん作業が短縮できる。エンジンの耕耘機も不要だ。クワのほうが小回りが効き、丁寧に作業できる。シュンギク畑の実験では、耕転したとき雑草の根をきれいに取らなくても、取った場所に比べ成長に差がなかった。石垣の上から下の畑を眺めたとき、畑の「生命力」のパワーのようなものを感じて、じっと見入ってしまった。
ジャガイモを3株掘って茹でて食べる。バターも塩も必要ない、というか、それがバターと塩をつけたいつもの茹でジャガの比ではなく美味しい。二十日大根(赤カブ)もできたので、洗ってスライスしてその場で食べる。細やかな甘みに感嘆する。チンゲンサイはそれほどでもなっかったけど、ほとんど肥料を与えていない無農薬のこれらの野菜の味の強さはスゴイぞ。濃く、鮮烈なんだ。実験的に蒔いたレンティルが発芽した。枝豆を蒔いた。