スギ箸で/Y先生の快気祝


道普請を終えて「天気もこんなだし(小雨)、オオウチさんの都合さえよけりゃ今日どうだい?」とイタルさん。Y先生の快気祝いを明日に予定していたんだけど、そんなわけで変更になりあわててアトリエの掃除、そして仕込みに入る。まずは茹でジャガ、チンゲンサイのクルミ和え、ダイコンとニンジンのなます、ニラ入り卵焼き。他に炒め物とそうめんも用意。

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イタルさんは77歳。Y先生は84歳。昔の山村の話や農業の話、戦争時代の話は何度聴いても新たな内容が飛び出し、僕らは毎度興味津々に聴くのである。僕らのつくったジャガイモはお二人ともその味を褒めてくれた。

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今日のためにスギ箸を用意しておいた。スギの薪を割っていると、なかに節のない柾目のいい部分がとれることがある。それをストックしておき、さらに細かく割っていき、ナイフと小型のカンナで形を整える。全体に丸みをつけ貝殻を使ってしごき、ツヤを出す。ただし、先端2センチほどは切り出しの鋭いエッジを残し6角くらいにしておくと、物をつかんだとき滑らない。頭はダルマの形に彫って、持ち部分にカラムシの繊維を巻いて飾りをつけできあがり。先生用の箸はスギの心材の赤みと辺材の白を組み合わせたお祝い用「紅白箸」という凝りようだ。彫刻は僕が、仕上げは相方が担当。

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