旧ブログから本ブログへの移動、群馬の桐生在住時代の格納が完了した。
2009/5/26の「桐生事務所、契約」から、2011/3/14「揺れと古民家」までの約2年間(1年10ヶ月)が桐生「忍木菟屋」編になる。
私たちは3.11の震災をきっかけに四国へ移動したが、5/23に解約手続きと引っ越しのためにいったん桐生に戻り、5/27に桐生を立ち、5/30に再び高松へ戻った。
移動した記事を眺めながら、この桐生時代の2年間を総括してみると、
1)カフェ「忍木菟屋(しずくや)」開店に向けて古民家改装
2)桐生の人たちとの交流
3)桐生周辺の街中建築・グルメ探索
4)音楽ライブ活動
5)集落支援員活動
6)取材や講演のための全国旅行
という大きな6本柱に分けられようか。
1)カフェ開店は実現せずに終わってしまったが、囲炉裏を新設し、手漕ぎ井戸を復活させ、薪ストーブを設置し、建具を直すなど、古民家改装のテクニックは『ドゥーパ!』連載に活かされた。
2)桐生の人たちはものすごい人間好きで、好奇心旺盛・新しもの好きである。その表現はストレートで裏表がない。ある意味、西日本の人たちとは対極にあるといっていい。しかし、心を開いてつき合えば、とことん尽くしてくれる。ここでの暮らしにどれほど助けられたかわからない。
3)神流アトリエではできなかった、古い町並みや味の探訪を桐生時代に楽しんだ。これはやがて京都行きにもつながっていく。
4)桐生在住時代は地元のミュージシャンやファンの方々にお世話になり、たくさんのライブをこなした。ハードな山暮らしから解放されたぶん、音楽に力を注ぐことができた。
5)2009年の8月から群馬県から集落支援員の委託を受け、神流町の持倉、椹森集落に通った。古老たちの貴重な話を聞き出すことができ、そのつど詳しいレポートを報告した。
6)この2年間に以下の6回の大きな旅をこなした。
○京都・四国旅(祇園祭り・讃岐うどん)
2009/7/14~7/25(12日間)
○北海道~東北(旧友との再会、アイヌ・囲炉裏取材旅)
2009/10/21~29(9日間)
○講演の旅・九州(佐賀・熊本)
2010/2/21~3/11(19日間)
○単行本取材旅・九州(『「植えない」森づくり』のための)
2010/5/12~5/26(15日間)
○取材旅・京都~四国(ナラ枯れ取材、阿波踊り・大文字送り火)
2010/8/10~8/19(10日間)
○引っ越しの旅・高松~桐生
2011/5/23~30(8日間)
北海道の旅は私の使命を再確認させる重要なものだった。西日本方面の旅では、京都への愛着を深めた。途中でyuiさんの実家のある高松にたびたび滞在し、ご両親とも交流させていただいた。
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もしあの震災がなかったら、どうなっていただろうか? 借金をしてカフェを開業していただろうか?
今思えばこの時代、次なるステップへの充填期間であり、5年にも10年にも感じる豊かで充実したときだったことは間違いない。
お世話になった方々に深く感謝いたします。