午後、買い物に出たついで、町並み散策。桐生駅周辺をぐるぐる回る。いやー桐生は面白い。なにが面白いって、古い家がたくさんあるところが。
なにしろむかし織物工業でお金も文化も豊かな町だったから、驚くような木造建築がいたるところに残っている。
もうひとつの理由は(これは不動産屋さんに聞いたのだが)、桐生市街地には公道がない区画がいくつかあり、現在の法律では公道に隣接しないと家は新築できないことになっている。つまり私道にしか繋がらない土地に家がある場合は、改装して住み続けるか、公道に隣接する家までまとめて壊して、集合住宅として新築するしかないのである。
だけど、そのおかげで古い昭和の懐かしい雰囲気が残る場所が随所にある。しかし、アーケード街のシャッター通りはやはり悲痛な感じを受ける。そしてスプレーによる落書きが目立った。これから桐生はどうなるのか? 今が正念場だろう。私が最も恐れるのは、昭和の雰囲気を破壊して現代建築・コンクリートとガラス建築のファッションタウンにされてしまうことである。
まあ、市も財政難というから(税金の7割が役人の給料とか・・・)なにもできず、このまましばらく行くのだろうけど。
小腹がすいたので食堂に入った。桐生にはこのような古い昔懐かしの大衆食堂がたくさんある。その一軒「秀峰」。
ラーメン470円。安い! ど味もなかなかだぞ。塩味で滋味豊かなスープ、それにしっかりした手打ち麺。
唐揚げ(小)300円もたのんでみた。揚げたてカリカリ、量あり、味よし。それにしても、食堂で唐揚げを頼んでしまうなんて、私もすっかり群馬県人になったものだ。
セットッメニューも充実。火曜日がサービスデーで唐揚げが割引らしい。中休みなしで営業しているので便利なお店だね。
手動チャンネル式のテレビが鎮座。さすが桐生。
「美味しかったです。今度はカレーを食べにこようかな」
「ありがとうございます、お口に合いますかどうか」
おばちゃんは深々と頭をさげる。いい店は接客も気持ちいいのだね。