ああ、また始まった・・・・┌┤´д`├┐。
「植林事業、広葉樹も仲間入り 林野庁、強い森づくりへ」
スギやヒノキなど針葉樹だけの植林を戦後の森づくりの中心としてきた林野庁が、カシ類やシイ、タブ、クリ、コナラなどの広葉樹も混植する事業に乗り出した。
「鎮守の森」に代表されるその土地本来の植生を再現することで、災害に強く、地域経済にも貢献する森づくりを目指す。広島県呉市の国有林で6月、第1弾が植樹された。
植樹されたのは呉市川尻町の野路山国有林の0.65ヘクタール。標高770メートルで、台風で荒廃した場所だ。現場では、宮脇昭・横浜国大名誉教授(81)が林野庁職員らを指導していた。(アサヒコム2009年7月11日)
タイトルだけ見ると、いかにも環境に良さそうな雰囲気が漂う。しかし、奥山をさんざん破壊して膨大な単一植林を推進させたあと、それを放り出して土砂崩壊を招いている。そのツケの決着もつけぬまま、たった0.65ヘクタールのお手盛り植林美談で逃げる林野庁。それをさらに美談化する大新聞。そして壇上にはあの宮脇昭大センセイ。
いつまでこんなバカなことをやっているんだ。
広葉樹の森は、日本では植林しなくてもそのまま放置しておくだけでできるんだよ!
「もちろん目的とする山の姿があり、植林から始めたいという人がいるのは当然である。しかし、そうではなくて、在来種を主体に山を長期的に手のかからない森に再生していこうというなら、伐採跡地はそのまま放置するか。少しだけ手を加えるだけで十分だ。刈り出しやツル切り、除伐程度の管理でそれは見事に健全な森に導くことができる」(拙著『図解 これならできる山づくり』p.110)
あの時期、宮脇氏が大々的にマスコミに登場したのはなぜか? 巨大マーケットEの全国推進のための方便、「ふるさとの森づくり」という植林美談で市民の反対を押さえた(に利用された)、と私は考えている。おかげで自給体制の破壊とトラック輸送の助長と町中心部の「シャッター通り化」が全国でいっそう進んだのだ。
このような惨状をつくりながら、どれだけの税金と利権が、林野庁へ、独立行政法人・財団法人へ、御用学者へと、流れていったことだろう。その陰で、この不景気のなか赤貧をなめている市民が大勢いるというのに。ちなみ植林洗脳集団「(社)国土緑化推進機構」の専務理事の年収は1400万円。常務理事の年収は1200万円である(!)。
でも、そろそろ森の真実に目覚めた市民がたくさん出てきた様子だ。さすがに皆がバカじゃないのだ。
奥山破壊を告発し続けている平野虎丸氏のブログに、今回の宮脇植林の欺瞞が現地レポートされている。
まったく呆れてしまうが、そこはすでに広葉樹が自然復元しているにもかかわらず、それを伐って、野菜畑のように苗木を植えてあるというのだ。ここはドイツじゃないんだけど・・・。
これをみると現場を知らない役人と大新聞の記者は森と林業に関して白痴状態だということがよくわかる。
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