真田のアカマツ


またしても朝から雨。

旧アトリエで作業を予定でしていたが、外出することにする。

相変わらず2人のお出かけ好きは止まらないのだった。

上野村を通って十石峠。目指すは上田。またしても「刀屋」でソバを食べる。ここのソバ大好き!

真田の里から鳥居峠を上って嬬恋から草津へ抜ける。共同浴場「地蔵の湯」でまったり・・・♪ 草津の湯はみんな凄いが、「地蔵」はなかでも最強の湯。強力な硫黄泉だが、ここの湯は高貴な感じがする。

ソバが650円で温泉は無料。お金だけは節約の小旅行だナ。

佐久、小諸、上田と、紅葉がすばらしかった。カラマツが多いので黄葉だけど。

写真は真田付近の山。尾根筋の緑はアカマツである。

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信州の低山の尾根にはアカマツが元気だ。松食い虫とは無縁なのだろうか? 何故? それは寒い風にさらされる岩尾根であり、そこがつねに「痩せ地」であるからだ。

かつて、どこにでも見られたアカマツは、エネルギー革命によって落ち葉かきや枝拾い、定期的なボサ刈りや間伐をされずに、周囲には雑木が生え、おかげで根の回りに腐葉土がどんどん溜まってしまった。

アカマツはほんらい痩せ地を好む樹で、しかも陽樹なので、周囲に広葉樹が増えてしまうと自然に衰退してしまう。マツ枯れの引き金(間接的な原因)はカミキリムシが運ぶマツノザイセンチュウかもしれないが、根本的な原因は土壌と光空間にある。

だからマツクイムシを駆除してもそれは末期がん患者の延命治療にも似て、根本的な解決法ではない。それでもマツクイムシが原因だ、と山に薬を撒きたがる人は、この信州の尾根のアカマツが元気な理由を、きちんと説明できないといけない。

いまマツが全滅した地域ではキクイムシを引き金にしたナラ枯れが起こっている。人が入らなくなった山はいま、ゆっくりと照葉樹に戻ろうとしている。

(しかし、西日本でも痩せ地ではアカマツが新世代で育ち始めているのを見る。私は宇野~高松フェリーから見える痩せた土地の岩島のマツの光景が好きだ)。


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