田辺さんにふられて予定が狂ってしまった。そこで焼き物を買いに行くことにする。以前から気になっていた小鹿田焼の窯元に行ってみる。
日田の山あいにある小鹿田。これで「おんた」と読む。知る人ぞ知る生活雑器の名品がここで生まれる。それも昔とまったく同じ技法(唐臼の土搗きと、薪を使った登り窯)で。
小鹿田にはその獅子脅しのような唐臼の槌音が響いていた。各窯元に独自の登り窯が造られている。江戸時代にタイムスリップしたかのようだ。けばけばしい看板がない。その景観も見事なのだった(2008年には地区全体が「小鹿田焼の里」として重要文化的景観に選定)。
ここの器は美しい。色合いは素朴。飛び鉋、櫛描きで刻まれた幾何学紋様。釉薬の流し掛け。器ぜんたいが潔い清涼感をかもし出している。洋的なデザイン、コーヒーカップなどは数が少ないが、けっこう気に入ったものも見つかった。お皿も少し購入。
ええい、もうこうなったら後半は「陶器仕入れツアー」だ! というわけで、次の目的は萩(笑)。北九州でたこ焼きを買い、関門海峡をくぐって本州へ戻る。
今日の湯は? 山口の長門、湯本温泉の共同浴場「恩湯」を目指したが、ここは改装中だった。そこで、その上にある「礼湯」へ。湯はすばらしいが、雰囲気はぴかぴかすぎてイマイチでしたね。
なんとか夜半の萩に到着。道の駅泊。