集落支援員で神流町の椹森を回った。その後、土坂峠を越えてお隣の埼玉県へ。
夕刻から講演とミニライブを頼まれていた。ことの始まりは旧アトリエのとき私たちにコンタクトしてきたうらべにさんとのお付き合いに始まる。お友達をお連れになり、旧アトリエにも、引っ越した桐生にも遊びに来てくれた。うらべにさんちは神流の山を越えた、秩父の小鹿野というところで、小鹿野歌舞伎やオートバイによる町おこしやワラジカツで有名な町だ。
私たちが旧アトリエでの活動の集大成である書籍を出版したり、ライブ活動も頻繁に行なっていることから「ぜひ小鹿野でも」ということになり、桐生に一緒に遊びにおいでになった陶芸家のKさん宅の2階で、まずは内輪だけの講演ライブをやろうということになった。
日にちと場所を決めてからの集客期間は1週間にもかかわらず、結果としてはスタッフを入れて50人近い人が2階のフロアを埋め尽くすという盛況のうちに講演は始まった。
さてKさんの家だが・・・。うらべにさんの先導でくねくねと山道を行った先に現れた家を見て「ああああ、この家しってるぅうう!」と私は叫んでしまったのだ。『セルフビルド―家をつくる自由』(矢津田 義則・渡邉 義孝著/蔵前 仁一 編集/旅行人/2007)という本で見たことがある家じゃないか! それはヒバ材の枕木を使った破天荒な構造の家で、しかもカリスマ左官の久住さんチーム制作によるゲストハウスまでついている。だから、とても印象に残った家だった。