背負い子を作る/その4・肩ひも自作、背負い子完成!


次の本の企画が通った。というわけで午前中は電話やメールのやりとり、資料の読み込みなどで終わってしまう。朝昼兼用の食事は味噌汁に卵納豆とキムチの漬け物でさっとすませる。さて背負い子づくりの続きだが・・・・

ここまでの経過。

背負い子を作る/その1・材料揃え

背負い子を作る/その2・墨付けと刻み

背負い子を作る/その3・フレーム完成

問題は肩ひもだった。昔からよく見かけるのは、麻縄を芯に、ボロ布ひもにして、をわらじを編むようにして作るものだが、やったことがないし、ネットを探してもなぜか実例がまったく見当たらない。

というわけで、逡巡していた。が、午後になって突然手が動き出した。ロープ類の材料は買ってある。ボロ布は下屋の入り口に使っていたインド綿の幕がちょうどある。それを裂いて、とにかく始めてみることにした。

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背負い子を作る/その3・フレーム完成


朝から背負い子のフレーム作りにとりかかる。縦木に10mm幅のほぞ穴を彫るのだが、久しぶりに取り出したノミのカツラがいい状態ではなかった。鉄輪がへしゃげて柄の部分にかぶさっている。このままだと叩いているうちに鉄輪が外れてくるので、外して調整しなければならない。

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背負い子を作る/その2・墨付けと刻み


このところ高松も朝は氷点下で霜が降りている。午前中、ブログ2本アップ。作業机のイラストを描く。私の木工のイラストはパース・展開図を合体させ、さらに必要な細部を入れ、その一枚で構造と作り方が直感的に理解できるように描いている。これは牧野さんの『新日本植物図鑑』の描き方・情報量に近い。

イラレやキャドは確かに便利だが、冷たくて愛がないというか、材料の取り出しや数量計算にはいいかもしれないが、かえってごちゃごちゃして形や表情が伝わってこない。

さて、午後から「背負い子」作りの続き。八ヶ岳の山小屋バイト時代、背負い子は毎日のように使ったものだ。また群馬の山暮らし時代もそうだった。背負い子はたいていスギかヒノキで手作りされていて、2本の縦棒は梯子のように平行ではなくて、内側に微妙に傾いている。そのほうが背負って安定するし、使いやすいのだ。

その背負い子のほぞのころび(傾き)をどのようにスミ付けしたらいいか悩んでいた。角度が30度とか60度のような解りやすいものなら分度器を使えばいいが、図面を描いてみると高さ800mmの中に3本の貫(ぬき)を入れとして一番上は芯芯で250mm幅、一番下は300mm、本の高さは600mmだから、三角関数で計算すると1.79度だ。これでは理論上算出できても定規からスミ付けするのは困難だ。

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背負い子を作る/その1・材料揃え


さて、これで背負い子づくりにかかれる。まずパーツを切り出す。作業台があると電動ノコギリも安全に使える。下に合板の捨て板を敷いておくとキックバックの危険がなく、息継ぎしながらの長い裁断もラク。

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