背負い子を作る/その3・フレーム完成


朝から背負い子のフレーム作りにとりかかる。縦木に10mm幅のほぞ穴を彫るのだが、久しぶりに取り出したノミのカツラがいい状態ではなかった。鉄輪がへしゃげて柄の部分にかぶさっている。このままだと叩いているうちに鉄輪が外れてくるので、外して調整しなければならない。

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背負い子を作る/その2・墨付けと刻み


このところ高松も朝は氷点下で霜が降りている。午前中、ブログ2本アップ。作業机のイラストを描く。私の木工のイラストはパース・展開図を合体させ、さらに必要な細部を入れ、その一枚で構造と作り方が直感的に理解できるように描いている。これは牧野さんの『新日本植物図鑑』の描き方・情報量に近い。

イラレやキャドは確かに便利だが、冷たくて愛がないというか、材料の取り出しや数量計算にはいいかもしれないが、かえってごちゃごちゃして形や表情が伝わってこない。

さて、午後から「背負い子」作りの続き。八ヶ岳の山小屋バイト時代、背負い子は毎日のように使ったものだ。また群馬の山暮らし時代もそうだった。背負い子はたいていスギかヒノキで手作りされていて、2本の縦棒は梯子のように平行ではなくて、内側に微妙に傾いている。そのほうが背負って安定するし、使いやすいのだ。

その背負い子のほぞのころび(傾き)をどのようにスミ付けしたらいいか悩んでいた。角度が30度とか60度のような解りやすいものなら分度器を使えばいいが、図面を描いてみると高さ800mmの中に3本の貫(ぬき)を入れとして一番上は芯芯で250mm幅、一番下は300mm、本の高さは600mmだから、三角関数で計算すると1.79度だ。これでは理論上算出できても定規からスミ付けするのは困難だ。

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背負い子を作る/その1・材料揃え


さて、これで背負い子づくりにかかれる。まずパーツを切り出す。作業台があると電動ノコギリも安全に使える。下に合板の捨て板を敷いておくとキックバックの危険がなく、息継ぎしながらの長い裁断もラク。

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