読めば解る”植えない森”の意味


おかげさまで2009年に出版された拙著『山で暮らす愉しみと基本の技術』が先月6刷目の重版でついに2万部を突破した。この本はいま自然暮らしを目指す・実践する人たちにバイブルのように読まれているようだ。それから『図解 これならできる山づくり』『図解 山を育てる道づくり』も重版が決まった。『山づくりは』10刷目、『道づくり』は3刷目だ。しかし、いちばん売れて欲しいのは新著の『「植えない」森づくり』なのだが、この本はいかんせん敷居が高いようだ。

まず現状の林業についての知識がないと、本書の意味内容、価値を量ることが難しいこともある。また意味が解っていても、これまでの森林研究者や林業プロパーが、自らの位置を否定する本書を採り上げることはないと思う。しかし、何らかのかたちで山に関わりながら、日本の森林について何か釈然としない疑問を持ち続けてきた人たちには「目からウロコ」間違いなしの本である。ある人は「自分は自然を保護する活動をしてる!と思っている方みんなに読んで欲しい」と感想をくれた。

あらためて内容の一部を紹介しよう。

▼表紙カバー。

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▼今年の台風被害でもたくさんの山崩れが起きた。これは昨年崩れた広島庄原市の土質解析図(1章、瀬戸際にある日本の山、森)。

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▼林野行政批判、最大のタブーの一つ「マツ食い虫・空中散布」の虚実を示す(2章、緑の戻るマツ林、枯れ始めたナラ林)。

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▼90年代に描いたイラストも再掲、森林ボランティアの経験が林業の真実に開眼させた(3章、”植えない”森の豊かな植生)

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▼巨木は生きているときは保水能力があるが、伐ったら根が死んでいく。洪水と土石流の謎を追う(同3章)。

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▼東京大雪害と鋸谷式間伐。東京にも人工林があり大雪害を受けたことがある(4章、新しい環境保全型林業の創造)。

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すでに800PVを越えたtoggetter「紀伊半島の台風被害まとめ」

人工林被害に多くの人が気づき始めたようだ。

近く、ネット動画によるショート「森林講義」をやってみようかと思っている。こうご期待♬

 


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