霜にやられて悲惨な姿になってしまったスナップエンドウだが、それでもぽつぽつと実をつけてくれる。それを味噌汁に。甘くて香りがすばらしいい、油揚げが合う。出汁は伊吹島いりこと韓国産昆布。いや、味噌汁大好きなもんで♫
枯れるか・・・と思われていた植林カツラが芽吹いた。嬉しい。ようやく湿地の水脈へ根が届いたのだろうか。こいつはアトリエのシンボルツリーとして大きく育ってほしい。
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午後から日本ミツバチのエキスパートTさん宅を訪問。Tさんは私の本の読者で見学会に2度も足を運んでくれたのだが、なんと車で15分ほどというご近所だ。
畑や果樹園も見せていただいたが、その果樹の種類と仕立てのすばらしいこと! アーモンドが花をつけている。讃岐でアーモンドができるのか? できるのだそうだ。
群馬とあまりにもちがう気候風土の元、讃岐の農事暦を学びたいと心底思っていたので、目の前に先生が現れたという感がある。
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いったん自宅に戻り、さらに買い出しに。春は忙しいのだ♫
まず早急に手に入れる必要がある薪割り道具。昨年、土佐刃物の現場をいくつか訪ねたが、ぴんと来るのが見当たらなかった。
そこで香川県内にある薪ストーブの代理店へ有力候補の洋斧を見に行き、実際に薪を割らしてもらった。
ところが、ヘッドはさすがに割りやすい形状と重さなのだが、柄が短い。この斧は足を大股に開いて、薪を真正面から振りかざして割るフォームを推奨している。実際、この柄の長さで右足を前に出すフォームで割るには、空振りしたとき足が危険だ。そして、値段はさすがに高い。
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そこで思い出したのは高松市内にある土佐刃物の鍛冶屋である。ここは何度か訪れており、実際に草刈り用の大ガマを購入したことがあり製品が確かなのは知っている。
昨年、秋の鬼無の「きなし盆栽植木まつり」でこの鍛冶屋がテント出展していた。そこで斧を見た記憶があった。
鍛冶屋は西宝町にあり「土佐刃物製作所」という。歩道からガラス戸を開け放して丸見えの工場の隣に、販売所が併設されている。ここでは斧を「木割り」と呼んで、奥の倉庫から大小2本のそれを持ってきて見せてくれた。
柄は細くてスリムだが柄長は90cmと申し分ない。右足を前に出すフォームで長年慣れてしまった私にはこのタイプがやはりいいのである。頭が小さい方を買った。
もちろん柄を短く持って細薪を正確に割るというような作業もできる。柄のガードが付いているところもいい。刃がヒットせずここに薪を当てて柄を傷めててしまうことがままあるからだ。
ヘッドの形状は薪割りに特化した厚みがあるもの。古道具屋でよく見るものはもっと刃が薄いもので、本来は木を倒すときの切削用であり、それを薪割りにも運用していた。が、薪ストーブ需要でこのような木割り形状のヘッドが日本でも新品で入手できるようになった。
さっそく割ってみる。これは8年もののヤシャブシ、いやいや面白いように割れる。
先日入手した伐採したばかりのセンダン、こちらも楽勝だった。
とりあえず今日は実験まで。引っ越し後、初めて薪を積んでみた。
この鍛冶屋(おそらく香川県下でここだけ?)はおじいさん一人で打っているそうで、後継者はいないそうだ。だから数が作れないのでホームセンターなどには卸していないという。おじいさんが元気なうちに1本特注しておくことにした。
以前、東京西多摩の古道具屋で入手した横斧である。スギ薪を小割りにするのに非常に便利なものだが、引っ越しのごたごたで紛失してしまったのだ。
これを再現してみたい。おじいさんに原寸大の図面を見せ、柄は自分で作ることにして、見積りをしてもらった。
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「きなし盆栽植木まつり」のときテント出展していた鍛冶屋の写真を探してみた。あった!
ちなみにこの木割りの値段は、洋斧の半値以下という安さである。先の特注横斧を合わせても洋斧よりずっと安いのだ。もちろん修理の相談にも乗ってくれるだろう。
誰か、この鍛冶屋を継ぐ若者はいないか?!
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その後、ホームセンターで苗や長靴など、こまごまと買いもの♫