ピザ屋の猪熊、工芸祭・披雲閣


書き下ろしの単行本制作が佳境をむかえ、ヒイヒイ言いながらイラストを仕上げているのだ。息抜きに郊外店のマリノに薪窯ピザを食べにいく。

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ここはパスタも旨いんだよね。プッタネスカを生パスタで。トマトソースをベースに黒オリーブ・ケーパー・アンチョビにニンニクと赤トウガラシを加えて煮込んだソース。麺がモチモチ、粉チーズをかけて食べるとまたウマし。

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ペペロンチーノ。ニンニクと赤トウガラシ、パセリ、だけのシンプルなパスタ。オリーブオイルの質が問われるごまかしのきかない、店にとっては最も神経を使うパスタかも。いや、美味しかったですよ。

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ここに来ると、ピザはたいていボローニャをたのむ。イタリアンソーセージとサラミのピザだ。ワインにもビールにも合う。

土曜の昼、人気店なので予約していたのだが入口近くの末席。でもそこの壁には絵が掛けられていて、その石版画がなかなかよかった。モダンアートなのに温かく、自由奔放さと緻密な知性が両立している。この絵のおかげで、末席なのに、グラスを傾けるとき、会話が途切れるとき、ふとこの絵を見上げると、とても豊かな気分にさせられた。

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誰の作品かサインでは判別できなかったので、戻ってから撮影した作品を拡大してスペルを判読し、ググッてみると、Guen Inokumaとある。猪熊弦一郎のようであった。

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そういえば、かなり昔だが丸亀にある「猪熊弦一郎現代美術館」でこの作風を見たのを思い出した。猪熊弦一郎は香川ゆかりの画家だ。高松に生まれ、フランスに遊学してマティスに学び、壮年期にニューヨークに20年滞在しながら制作した。三越デパートの包装紙をデザインしたり、丹下健三設計の旧香川県庁に壁画を残した。

↓正面から撮り忘れたのでフォトショップでパースの歪みを修正してみた。このシリーズはいろいろパターンがあるのかな? もういちど「猪熊弦一郎現代美術館」に行ってみよう。来年の松の内は着物で来館すると無料らしいよ。

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マリノの駐車場に立つと懐かしい薪の匂いが流れてくる。煙突からうっすらと薪窯の煙が出ている。

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食後は玉藻公園内で行なわれている「瀬戸内生活工芸祭 2012」へ。

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私は工芸作品よりも「披雲閣」の内部の興味があった。とくに2階は滅多に公開されないらしいので。

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ここの城跡はお堀が海水で、フグとかタイが泳いでいるんだよね。これも高松名物のひとつですぜw。

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