観音寺市にある豊稔池ダムへ。
石積みアーチの珍しいダムで、毎年「ゆる抜き」と呼ばれる放水時には必ず香川のテレビニュースで放映される。
石工頭は高知から呼ばれた人らしい。山から切り出した石を1尺高の間知(けんち)石に加工し、中込は粗石とモルタルで練積みしてあるそうだ。
九州の豊後竹田で見た石積みの水道橋もすばらしかったが、これもまた圧倒された。なにより石積みアーチは美しい。放水もぜひ見てみたいものだ。
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峠を愛媛側に抜けようと思ったら「切山」という平家落人の集落に出会う。重文の茅葺き民家があったので見学。
囲炉裏が焚かれていた。
燻し焚きをずっと続けているのと、家屋構造が閉鎖的な作りなで、囲炉裏の自在カギや火棚、屋根の構造材にタールが真っ黒にこびりつき、内部がおどろおどろしい感じになっていた(実際は拭き掃除しながら住むのでこうはならない)。
間取りは超シンプル。囲炉裏でミニマルな小屋を作ろうと思ったらこうなる。こんな家を一棟建ててみたい。